2018年12月3日、国連総会で平和と発展のための教育の役割を称え、1月24日を「教育の国際デー」とすることが採択されました。すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進することが目的とされています。
ユニセフによると、世界には学校に通えない子どもたち(6歳~17歳)が約2億4400万人(2021年)もいるということです。
危機状況下では、女の子の権利がより侵害されることがわかっていて、学校に通っていない女の子たちは、人身売買や、早すぎる結婚・妊娠、ジェンダーに基づく暴力の危険性が高まります。
ユネスコによると、中等教育以上を受けた母親から生まれた子どもは、そうでない子どもに比べ、5歳未満で亡くなる率が半減するといいます。
また、ユニセフでは、中等教育を受けた女の子は、母乳によって子どもがHIVに感染することや、妊娠中に処置を受けることで、母子感染の危険性が少なくなることを知り、結果HIV/エイズの罹患率が減ることが分かっていると伝えています。
2018年に世界銀行が発表した報告書では、女子の教育機会の欠如や中等教育(12年間)の修了が妨げられることによる生涯生産性と生涯所得に巨額の損失を招くと指摘しています。
例えば中等教育を受けた女性は全く教育を受けていない女性と比べ、職に就く可能性が高く、収入も約2倍となっており、女子が中等教育を受けることで、教育を受ける本人、そしてその子供やコミュニティに様々な社会的・経済的恩恵がもたらされるということです。
質の高い教育は、男女平等、貧困や暴力の撲滅、健康改善、経済の発展など、さまざまな問題の解決につながるものです。
私たち一人ひとりが「教育の国際デー」の意味と重要性を考え、何ができるか考えてみましょう。
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