10月11日は国連総会が定めた「国際ガールズ・デー」です。世界において、女の子は男の子に比べて未就学率が高く、10代前半で、強制的に結婚させられたり、貧困に苦しんだりしています。こうした性別と年齢の二重差別を受ける世界の女の子を力づけようと、女の子の権利や、エンパワーメントの促進を広く呼び掛けるための記念イベントが2012年から実施されるようになりました。
日本においては、憲法第26条で、すべての男児・女児に平等な教育を受ける権利を保障しています。教育に関する権利は、憲法第14条にも定められていて、性別を理由とする政治的、経済的、社会的差別を禁止しています。男女問わず学校に通える環境が整い、ほとんどの人が義務教育を受けているため、世界各国と比べると、教育の面での男女格差は少ないように感じられます。それでも、女子が理数系教科に対する意識を減退させてしまうことや、リーダー職に就くことに躊躇する、また、四年制大学への進学率が低いなどといった実態があります。その原因はどこにあるのか、考えたことはありますか。
これまで、いろいろな記念日を紹介してきました。その意味を知ることで、日本や世界の現状に目が行き、少しでも考えるきっかけになることを期待します。当たり前と思っていたことが、ただの思い込みで、誰かを生きづらくしているかもしれません。
また、11月19日は国際男性デーです。男性や男児の健康に目を向け、ジェンダー平等を促す日として、1999年にカリブ海の島国トリニダード・トバゴで始まったとされています。
男だからこうあるべきとか、男のくせになどといった「ジェンダーバイアス」は、男性の生きづらさにつながると同時に、ジェンダー平等の実現の妨げになるものです。
女性の生きづらさ、男性の生きづらさに目を向け、誰もが自由に生きられるような世の中になることを願います。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>