4月号に掲載しました令和3年度の山中湖湖底環境現況調査結果を踏まえ、令和5年度は山中湖における植物プランクトンの繁茂に寄与する窒素やリンなどの栄養塩の状況を把握するとともに、夏季の底層溶存酸素量の状況を把握するための環境調査を行いました。調査は8/11~9/15に湖内2地点で底層溶存酸素量の連続観測、8/23に湖内10地点で多項目水質計を用いた水質観測、8/28に湖内5地点で採水・採泥分析調査を行いました。
令和5年度調査の結果、山中湖では夏季に水深8m以深で貧酸素化していること、8月の植物プランクトン濃度は低い一方、湖底まで光が届き湖底付近まで植物プランクトンが繁茂していること、通常貧酸素化すると湖底から溶出するリンなどの栄養塩濃度が検出されないこと、底質の有機物含有量は東京湾奥部と同じくらい高いことなどがわかりました。底質の有機物量が高く、貧酸素化するのに栄養塩の溶出は見られず透明度も高い、そんな不思議な山中湖の状況が明らかになりました。
■令和6年度の調査計画
令和3年度・令和5年度の調査結果を踏まえ、(1)湖の場所による堆積状況の違いを確認するための調査、(2)ワカサギの餌料に係る生物調査、(3)山中湖に関わる人々への意識調査、(4)令和5年度調査で見られた山中湖の水質的特徴の解明調査、(5)環境課題に対する対策方針の検討を行う予定です。
山中湖の環境がどのように変わってきているのか、多くの方にお聞きしたいと思いますので、よろしくお願い致します。
※詳しくは本紙をご覧ください。
問い合わせ:村民生活環境産業課 住環境衛生係
【電話】62-9978
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