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巳(み)年

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山梨県市川三郷町

令和7年は巳(み)年。動物では蛇が割り当てられています。

■気になる蛇
蛇という漢字は虫偏に「它た」が付いたものですが、漢和辞典によると、它は、身をくねらせ、尾をたれる蛇の姿を描いた象形文字がもとになっています。
蛇はその姿から恐れられる一方、とても気になる動物でもあります。足もないのに素早く行動し、水陸関係なく動き回り、木や壁にものぼって、何にでも巻きつきます。舌をチロチロ出しているのは、においを感じ取るためで、獲物を捕らえるセンサーの働きをしています。そして何よりも、脱皮を繰り返しながら成長するというのが不思議なイメージを高めています。
そうした生態のためか、蛇は人知を超えた知恵を持っているとして古代の人に崇拝されていました。神のお使い、あるいは神そのものと思われていた様子が、古典や伝説、昔話などにも見られます。
また、蛇で吉凶や天気を占うこともあります。「蛇の夢を見ると縁起がいい」「財布に蛇の抜け殻を入れておくとお金がたまる」「蛇が出たら雨が降る」など。こうした話が残るのも、蛇が特別な存在として見られていたからでしょう。

■言葉で分かる蛇の姿
蛇の容姿や生態は、「蛇」の付く言葉を見れば分かります。
「蛇(だ)足」は、余計なもの、あっても意味のないもののたとえ。蛇には足がありませんが、昔、中国で、蛇の絵を一番早く書いた人がお酒を飲むことができるという競争をした時に、いち早く書き上げた人がつい足まで描いたために負けてしまったという故事からきています。
「長蛇の列」は、長々と続く行列を蛇にたとえた言葉です。
「蛇行」は、蛇がはう姿のように曲がりくねって進むことから、川や気流などが曲がりながら流れることを指します。
「蛇(じゃ)の目」は、同心円を基調にした模様のこと。蛇の目から名づけられたそうです。蛇の目をじっと見ることは少ないですが、鋭く怖そうなイメージがあります。では、その目でにらまれたらどうなるか。「蛇に睨まれた蛙」は、逃げることも手向かうこともできず、体がすくんでしまうことのたとえです。
「藪蛇(へび)」は、ことわざの「藪をつついて蛇を出す」を略した言葉。余計なことをして、かえって思わぬ災難を招くことのたとえです。蛇は普段、草藪や地中、水の中など、私たちの目には見えないところで暮らしています。いきなり飛び出てきたら、誰もが驚くでしょう。

「辰巳(たつみ)天井」とは、干支にちなんでその年の相場展開を予想したもので、辰年と巳年は高値を付けると言われてきました。物価高が続く近年では、景気のいい話はあまり聞かれませんが、それでも、知恵や再生を象徴する蛇にあやかって、「巳(実)」のある1年としたいもの。より安心で明るい世の中へと“脱皮”できるといいですね。

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