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やろうよ!スポ少(1)

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山梨県甲斐市 クリエイティブ・コモンズ

2023年-。WBC(ワールドベースボールクラシック)やバスケットボールワールドカップなど、さまざまな競技の世界大会が開催され、スポーツ選手が躍動する姿に多くの人が注目し、日本中が盛り上がりました。世界、日本、地域の最前線で活躍する選手の中には、その原点がスポーツ少年団にある人もいます。
年々、団員数が減少しているスポーツ少年団。心身の成長やスポーツ活動の原点となる「スポーツ少年団」の魅力に迫ります。

[甲斐市スポーツ少年団本部長 江口早百合さん]
■スポーツ少年団は日本最大の青少年スポーツ団体
日本スポーツ少年団は、昭和39年の東京オリンピックに先立ち、日本体育協会(現日本スポーツ協会)創立50周年事業として、スポーツによる青少年の健全育成を目的に昭和37年に設立されました。令和4年度時点で、全国約2万8千の団に約55万人が登録しています。市には29の団があり、10種目の競技に約600人が所属しています。スポーツ少年団は、各競技の競技力向上だけではなく、さまざまな活動をとおして、協調性や創造性を養い、社会のルールや思いやりの心を学び、青少年を育成しています。

■スポーツ少年団の現状と子どもの体力低下
市スポーツ少年団の団員数は平成21年度は825人でしたが、令和5年度には614人まで減っています。また、スポーツ少年団の数も統廃合などにより、減少しています。
文部科学省がまとめた「令和4年全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果について(概要)」によると、体力テストの体力合計点(小学生)[図1]は平成30年から低下し続けています。近年では、新型コロナウイルス感染症によって、運動を自粛した影響もあると推測されますが、子どもが運動やスポーツから離れてしまっていることが影響していると考えられます。

[図1]体力テストの体力合計点(小学生)

(引用)「令和4年全国体力・運動能力運動習慣等調査の結果について(概要)」
※令和2年度は感染症の影響のため、調査を中止

■スポーツ少年団の役割
スポーツ少年団の最大の目標は、スポーツを楽しむことです。競技力の向上や勝つことに意識が向きがちですが、スポーツをする機会を創出し、基礎的な運動能力や運動習慣を身につけ、生涯にわたってスポーツを楽しむ基盤を作ることがスポーツ少年団の役割です。幼少期の運動習慣が、その後の人生においての健康を左右すると言われています。子どもの体力低下が叫ばれていますが、幼少期に運動習慣を身につけるためにはスポーツ少年団がうってつけです。
また、仲間との集団行動をとおして、チームワークを学び、団結力が培われます。異なる学年の仲間や地域の指導者、保護者など、学校とは異なる広さの交流は、協調性を養います。さらには、個人競技や団体競技を問わず、同じ目標に向かう仲間との団体行動で、チームワークを育みます。

■地域や保護者など周りのサポートが不可欠
スポーツ少年団には保護者を始めとする周りでサポートしてくれる人の存在が不可欠です。保護者にとって、スポーツ少年団活動は大変なことが多いと思いますが、楽しいことも多いと伝えていきたいです。子どもの年齢が上がるにつれ、一緒に過ごすことができる時間はどんどん少なくなっていきます。スポーツ少年団は、子どもの成長を間近で見守ることができ、大人も一緒に成長できる良い機会です。まずは子どもの興味のあることや、好きなことにチャレンジさせ、可能性を広げてあげることが大切だと考えています。

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