■[質問]三年番茶による耕作放棄茶園の解消に向けた取り組みについて
松山成美 議員
令和元年、茶業の衰退や後継者不足により、耕作を放棄された茶園は、害獣のすみかや、不法投棄の温床となっていました。耕作放棄茶園、この問題の解消として、三年番茶への取り組みを始めたのですが、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、軌道に乗ることもなく、事業が停滞しているわけです。
今後の耕作放棄茶園の解消に向けた取り組みの事業展開を、町としてどのような考え方であるのか、お尋ねします。
また、後継者不足により耕作されなくなった田畑が年々増加しているように思います。このままだと七宗の美しい里山の原風景や集落環境の保全はできません。
後継者のいない耕作放棄地や遊休農地の解消に向けた取り組みについてのお考えをお聞かせください。
◇[答弁]参事兼ふるさと振興課長 林佳成
三年番茶は、急速に進む過疎化や高齢化、それに相まって人と野生動物との緩衝地帯として機能していた里山の荒廃が進む中、茶業の衰退や担い手不足により多くの茶園が耕作放棄茶園となり、里山の風景が失われたと同時に茶園が有害鳥獣の住処となっていることを受け、その打開策の一つとしてみのかも定住自立圏構想の里山再生プロジェクトの一環として始まった訳ですが、令和4年度をもって事業から外されてしまいました。
これを受け、可茂森林組合様も事業から撤退され、現在ではロックタウンプラザが主体となって事業を継続しておりますが、その規模は小さく、売上も思うように上がらないのが現状でありますので、改めて、販売方法や経営方法について関係者を交えて検討して参りたいと考えます。
特に、地元の和菓子屋さんでは三年番茶の粉末を使ったお菓子をお作りいただいたり、食生活クラブの皆さんにはシフォンケーキをお作りいただき、おいでよふる里まつりで販売していただいたり、今年のおいでよふる里まつりでも三年番茶を使った品をお出しいただくような計画があると伺っております。
また、町外の方からも三年番茶が欲しいとお問い合わせをいただくこともありますので、引き続き三年番茶の利用価値について探究して参りたいと考えます。
何れにしましても三年番茶につきましては、荒廃茶園の解消対策の一つとしてもうしばらく事業を展開して参りたいと考えており、今年度中には焙煎士さんにお願いして焙煎をしていただきたいと考えております。また、先の岐阜大学様との包括連携協定の調印式で三年番茶についてお話しさせていただいたところ、早速、大学から連絡があり、近々お会いするようにとお約束をさせていただきました。
これを機に、耕作放棄茶園整備をはじめ、耕作放棄地や遊休農地の活用について、大学関係者とも協議を進めて参りたいと考えますのでご理解を賜りますようお願い申し上げます。
◇質問者の所見
耕作放棄茶園の解消をはじめとする遊休農地の活用に向けた取り組みを、今後においてもしっかりと検討していただけるということで安心をしました。七宗町の美しい里山の原風景の保全は、私たちが安心して暮らすことのできる集落環境の整備にもつながります。
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