◇質問
急速に進む人口減少に対しての指針を問う
堀部勝広議員
20年前は約5,000人ほどいた町の人口は、今では毎月10人以上の人口が減少し、3,000人台を切るのもすぐそこに迫っています。こうした状況を踏まえると、人口減少問題をいかに捉え調整を進めるかは大変重要な課題と考えます。そこで、私の考えた指針を提言させていただきますので、今後の政策立案に役立てていただけないでしょうか。
私は、人口減少はすぐにはとめることのできない問題として受け止め、まちづくりをするべきだと考えています。
人口減少対策として移住政策なども重要であるとは思いますが、人口が減っていく中で、住民の皆さんが豊かさや幸せを感じる暮らしを追求することが本当の意味での人口減少対策だと考えています。そのためには、前向きで心躍るような空気をつくり出すことが大切だと思います。いつも同じことを繰り返しではなく、変化し、進化することが必要です。
そして、そのためには地域資源の掘り起こしに力を入れ、自分たちの町のすばらしさ、魅力に気づき、七宗町に住んでいることに自信と誇りを持てることが大切だと考えます。
例えば、七宗の大半を占める森林で施策を考えると、山を子どもたちの教育現場とし、今求められている心の教育をする場所として活用したり、山の公園をつくる体験を観光につなげたりと、山を価値ある場所にすることで森林を所有していることが誇りへと変わるのではないでしょうか。
さらに、様々な分野の課題を規制緩和などをし、今までにない知恵と発想で乗り越えることで、より大きな夢のかなう町、誰もが憧れる町にすることができ、人はここに住みたいと思うのではないでしょうか。
今後の七宗の人口減少問題をこのような考え方で進めていただくことはできないでしょうか。
◇答弁
町長 加納福明
七宗町は今年度合併70周年を迎え、10月に多くの来賓を迎え盛大に記念式典を開催いたしました。合併より70年にわたり、私も含め11名の首長さんが、本町発展の為に頭を悩ませ、各種の人口減少対策の政策を展開されてきましたが、全国的な人口減少と併走するように、合併当時約8千人の本町人口は、3千人をきるスピードで現在も減少をしております。
私も、4年前町長に就任し人口減少対策として、移住者を対象としての政策を中心に進めてまいりましたが、確実な成果は得られず、任期半ばで再検討し現在は、町民の転出抑制等につながる施策に力を注いでおります。
町民の健康につながる、令和6年度からの50歳以上を対象とする帯状疱疹ワクチン接種費用の一部助成や、来年度から予定しております18歳から74歳全年齢の成人歯周病検診無料化など、町民が健康で七宗町で生活出来るような手助けや、学校統合に伴うきめ細かな教育環境の整備、子どものバス通学に伴う公共交通の路線拡大や運行時間見直しなど、子育てや生活の充実を感じる施策を提供することで、転出抑制につながるものと考え進めております。
堀部議員に提案いただいた森林を活用した施策も、町域の90.3%を山林で占めている七宗町では重要であり、ほかにも自然豊かな観光資源である天然記念物や重要文化財など数多くの資源を活用した政策は七宗町の魅力と考えております。
自分の町に自信と誇りを持ち、幸せな生活が実感できるような政策は今の人口減少対策には必要不可欠なものと考えておりますので、積極的に検討し、取り入れていきたいと考えております。
[質問者の所見]
今回お示しさせていただきました指針をご理解いただきましてありがとうございます。
早急に具体施策を取りまとめ、町民の方々が誇りを持ち、夢あふれる町になるよう私も頑張ります。行政の執行部の皆さんもどうかよろしくお願いいたします。
編集:議会報編集委員会
発行:七宗町議会
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