■現代も魅了する美濃桃山陶
美濃桃山陶の魅力は不均衡な造形、釉の色彩、斬新な意匠でしょう。日本古来の美意識を取り込んだ日本的な焼き物として、今なお人気です。
久々利の大萱で窯を築いた陶芸家・荒川豊蔵も美濃桃山陶に魅了された一人です。荒川は久々利の窯跡で志野陶片を発見し、産地を明らかにしたことで有名ですが、技法の失われた美濃桃山陶を再現することに生涯をささげ、志野と瀬戸黒の技術で人間国宝に認定されました。また、荒川の影響を受けて、久々利平柴谷に薪窯を築き、瀬戸黒の技術で人間国宝に認定された加藤孝造もまた、美濃桃山陶に魅了された一人です。
荒川豊蔵資料館と可児郷土歴史館では、国際陶磁器フェスティバル美濃’24の開催に併せ、人間国宝2人の制作に臨む姿を作品や資料を通して紹介します。
問合せ:荒川豊蔵資料館
【電話】64-1461
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