■志野、織部の特徴と背景
志野は、器に長石釉を施したもので、日本で初めて筆で下絵を描いた陶器です。中国陶磁などの影響を受けて生まれました。灰志野が始源とされ、技法などにより無地志野、絵志野、赤志野、鼠志野、練り込み志野などに分類されます。国宝の志野茶碗「銘(めい) 卯花墻(うのはながき)」は可児市の牟田洞古窯(むたぼらこよう)で焼かれたと考えられています。
織部は、古田織部の嗜好や関わりがあったと推定されることからその名で呼ばれます。さまざまな種類がみられ、織部黒、黒織部、青織部、総織部、鳴海織部、赤織部、志野織部、美濃唐津、美濃伊賀などがあります。従来の美濃陶の作陶技法を全て取り込んだ装飾豊かな焼き物であり、奇抜なデザインなどが目を引きます。可児市でも弥七田(やしちだ)古窯にて「弥七田織部」という特有の織部が焼かれました。
■国際陶磁器フェスティバル美濃’24
INTERNATIONAL CERAMICS FESTIVAL MINO’24, JAPAN
開催期間:10月18日(金)~11月17日(日)
▽国際交流を通じて陶磁器産業・文化を振興
当実行委員会は、第13回国際陶磁器展美濃の作品募集のPR活動をするため、昨年3月に香港・台湾、7月にスイス・イタリア、9月にハンガリー、11月に中国、12月にアメリカ・韓国を訪問しました。それぞれの国で、作家や学生などに直接PR活動を行った結果、過去最多となる77の国と地域からの応募がありました。
これは、これまで国際陶磁器フェスティバル美濃が築き上げてきた国際的なネットワークにより、言葉こそ違えども「焼き物」という共通分野で通じ合い、世界と美濃がつながった成果と考えています。改めて、お世話になった各国の関係者の皆さんに感謝します。国際陶磁器フェスティバル美濃は、今後も国際交流を通じて陶磁器産業・文化のさらなる振興を目指します。
問合せ:国際陶磁器フェスティバル 美濃実行委員会事務局
【電話】0572-25-4111
問合せ:歴史資産課
【電話】内線2421
<この記事についてアンケートにご協力ください。>