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~暮らしをささえた道具~郷土資料館収蔵品紹介 108

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岐阜県坂祝町

【蔟折機(まぶしおりき)(バタンコ)】
蚕(かいこ)は糸を吐(は)いて繭(まゆ)を作りますが、繭を作らせるためには「蔟(まぶし)」とか「もず」と呼ばれる枠(わく)(人工の巣)が必要です。蔟は昔は木の枝やカヤを利用していましたが、だんだんワラを使うようになって蔟を作る道具も改良されてきました。資料館の蔟折機は、島田蔟(しまだまぶし)と呼ばれる蔟を作る道具で、明治時代の末に考案され昭和時代まで使われていました。島田蔟はワラをジグザグに折り曲げて作りますが、簡単に作ることができたので多くの養蚕農家で使われました。
上のワラ挟み部分からワラの根元を下の方に向けて差しこみ、側面の二本のハンドルを交互に回しワラをジグザグに折り曲げます。
蔟は一回限りの使い捨てでしたから、多くの蔟を必要とする養蚕農家では、農閑期は他のワラ細工とも合わせて蔟を作るのは大変な仕事でした。大正時代に改良蔟が考案されると用いられなくなりました。

※坂祝町郷土資料館は、現在移設準備のため休館しています。令和六年度には小学校体育館一階に新しくオープンします

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