【握(にぎ)りばさみ】
はさみは、二つの刃で物をはさんで切る道具です。
はさみの形は、一枚の金属をU字形に曲げて刃と刃が合わさるようにした握りばさみ(和ばさみ)と、二枚の金属をX字形に組み合わせて刃と刃が合わさるようにした洋ばさみの二つがあります。
世界で最も早く使われたはさみはU字形で、日本に初めて伝えられたのもU字形のはさみでした。X字型のはさみもその後日本に伝えられましたがほとんど広まらず、江戸時代まで日常生活では握りばさみが一般的でした。X字型の洋ばさみが広まったのは明治時代になってからですが、今では私たちが日常使うのはほとんど洋ばさみになってきました。
現在U字形のはさみを使うのは世界中でも日本だけで、それも着物や浴衣(ゆかた)を仕立てるときの和裁で使われるくらいになってしまいました。家族の衣類を自分たちで作っていた時代には、どの家にも握りばさみがありました。
※坂祝町郷土資料館は、現在移設準備のため休館しています。令和六年度には小学校体育館一階に新しくオープンします。
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