■こて
火鉢(ひばち)やいろりなどに先の金属部分を入れて熱してから、布の上におしあててシワをのばす道具です。着物など衣類を縫(ぬ)ったり仕上げたりする時に使いました。
小型なので大きな面積には適しませんが、アイロンに比べて細かい部分のシワをのばすことができます。後には、炭火ではなく電気で熱するこても作られました。
熱で布のシワをのばす道具には、こての他に、片手鍋(かたてなべ)のような形の「火熨斗(ひのし)」が使われることもありました。
こては、中に火のついた炭を入れて熱と重みでシワをのばす「炭火アイロン」、電気の力で熱を生み出す「電気アイロン」、蒸気(じょうき)が出る「スチームアイロン」へと進化していきました。
写真のこては平ごてで、丸みのある部分を整えるのに好都合でした。この他にも金属部分が笹(ささ)の葉の形をした笹ごては、先がとがっているためさらに細かな部分を仕上げるのに便利でした。
※写真は本紙をご覧ください。
※坂祝町郷土資料館は、現在移設準備のため休館しています。令和六年度には小学校体育館一階に新しくオープンします。
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