■芦戸(あしど)遺跡の発掘
昭和58(1983)年の9・28豪雨のような被害を2度と起こさないため、築堤工事が行われることになりました。旧中山道と木曽川にはさまれた河岸段丘上の芦渡では、昭和の初めごろから縄文時代の土器や石器が多く見つかっていました。そこで工事の開始前に、土地所有者の建設省の委託を受け、坂祝町が遺跡の調査を行うことになりました。
広報誌での募集に応じた町民約40人が発掘に参加しました。遺跡はもともと栗畑だったので、伐採・伐根の後、スコップで表土を取り除き、小さな草かきなどで注意深く掘り下げていきました。考古学についてはほとんど知識のなかった作業員は、調査員に一つ一つ指導を受けながら発掘を進めたそうです。
調査は昭和61年晩秋に開始され翌年8月に終了しました。その後遺物整理が行われ、63年3月にようやく発掘調査報告書が完成しました。発見された遺物は、町郷土資料館に展示されています。
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