■瓦作り
勝山、深萱、黒岩では、瓦を作るのに適した粘土が出るので、古くから瓦を作っていました。
瓦は粘土で形を作り、乾燥させてから窯に入れて焼きます。写真は瓦を庭に並べて乾燥させているところですが、天気がよくても二日はかかります。急な雨であわてて屋内に運ぶこともありました。初め薪を使った燃料はだんだん石炭やガスに変わりましたが、窯の温度は千度を超えるので夏には大変な仕事でした。
茅ぶきの家が多かった坂祝では昭和三十四年の伊勢湾台風でたくさんの家が倒壊しました。その後にできた家は瓦ぶきが増え、坂祝の瓦作りもこのころが最も盛んでした。昭和三十年ころ坂祝で瓦を作っていた事業所は七つありましたが、だんだん少なくなりました。
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