■農繁期保育所(のうはんきほいくしょ)
農家には、春の田植えと秋の収穫という繁忙期があり、その時期に幼い子どもの世話をするのは大きな負担でした。そのような時期だけ子どもを預かって保育したのが農繁期保育所です。昭和初期から全国的に増えましたが、この時期は世界恐慌の影響で農村が深刻な不況に陥った時期でした。また、太平洋戦争が激しくなると出征兵士が増え、農家の労働力不足はさらにひどくなりました。
坂祝でもいくつかの保育所が開設されました。その運営主体はさまざまですが、寺院が主体になることが多かったようです。経費は、寺院の他に地域の理解者や婦人会など諸団体からの物心両面の補助や寄贈があり、村も援助しました。
坂祝でも戦後もしばらく開設されていましたが、現在は通年の保育園だけになりました。
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