■販売実習(はんばいじっしゅう)
戦前の坂祝小学校には、6年間の尋常科と2年間の高等科がありました。高等科は義務教育ではないので、尋常科を終えると進学せず働きに出る児童も多くいました。また、働きながら農業について学ぶ農業補習学校も小学校に付設されていました。
高等科には実業科の授業がありました。実業科は、それぞれの小学校の状況により漁業、商業、農業などから学ぶ内容を選びました。小学校は明治43年に取組に新校舎を建設後、次第に周辺の原野を開墾し畑にしたり水田を借り入れたりして、実習地を充実させていきました。児童は実習地で育てた野菜を収穫し、そろえて太田の町へ持っていって販売しました。また、豚やヤギの飼育も行いました。小学校の東の農業補習学校研究農場では、農家の新しい経営を目指し、農事試験、肥料製造、作物販売などを学習させました。販売実習は高等科の児童だけではなく、補習学校の生徒も行っていました。
※郷土資料館では、「百年前の坂祝の子どもたち」の展示をしています。
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