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ぎなんの子

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岐阜県岐南町

■「ラン活」に見る子どもの意思
羽島郡二町教育委員会 教育長 野原弘康

4月、新しいランドセルを背負い登校する新一年生を見ると、心が和み「学校を楽しんで…」と声をかけたくなります。そのランドセルですが、現在は大きさや軽さに配慮され、色もさまざまなものがあります。それ故、近年は子どもと一緒にランドセルを選ぶご家族が増えていると聞きます。このことを「ラン活」と言うそうです。
過日、この「ラン活」に関する調査を目にしました。内容は、10人ほどの子どもを対象に、1回目は「保護者が喜んでくれそうなもの」、2回目は「自分が使いたいもの」を選ぶという調査でした。保護者は、別室でその様子を見ています。
1回目は、全ての子どもが保護者の思う通りのものを選んだことから、保護者は納得した笑みを浮かべていました。しかし2回目は、そのほとんどが前回と違うものを選びました。改めてその条件を耳にした保護者は、子どもの新たな一面を知ったようでした。
さて、子どもは日常において、保護者の言動をよく見ており、表情に気を留めながら、喜んでもらえることをしようとする一面があります。一方で、保護者は、自分の子どものことはよく分かっていると思っているでしょうが、実際には気付いていないところもあるのではないでしょうか。
満6歳の子どもの意思を尊重して購入することがよいのか、先のことも考え、保護者がよいと思うランドセルを勧め購入することがよいのか、発達段階と意思決定に係る問いは、どちらが正解なのか分かりません。
だからこそ「子どもとじっくりと向き合い、本音が聞ける対話に心がけ、合意形成を図りながら進めることが大切」である。そうしたことを教えてくれた調査であったと思います。

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