■子どもの運動遊びで心身ともに健やかな成長を
羽島郡二町教育委員会
近年、子どもの心身の健康を危惧する話題がニュースや新聞などで多く報道されています。羽島郡の子どもも例外ではありません。体力・運動能力の低下や運動機会の減少、視力の低下、睡眠時間の減少、肥満傾向児の増加などが課題となっています。
羽島郡学校保健会では、毎年講師をお招きし、会員を対象にこのような課題に関する講演をしていただいています。
本年度、12月7日に開催した羽島郡学校保健研究大会において、岐阜大学教育学部教授の春日晃章氏から「運動遊びで育む子どものこころとからだ~真の強さを身につけさせる子育て法~」と題し、講演をいただきました。そのお話の一部を紹介します。
・子どもの体力は低下しているが、決してコロナ禍だけが原因ではない。
・幼児期から既に体力の低下が出現している。
・現在の子どもの身体活動量は1日約10,000歩であり、昭和60年頃と比較すると約60%減少している。最大の原因は、放課後や休日の活動量が激減したことである。
・子どもの運動効果は多方面に広がる。
(1)丈夫な身体(肥満防止、強い骨、生活習慣病予防など)
(2)体力・運動能力の向上(巧みさ、素早さ、持続力、力強さ、危機回避能力のアップなど)
(3)強く優しい心(意欲、ストレス発散、有能感など)
(4)社会適応力(友達付き合い、ルール厳守、コミュニケーション能力など)
(5)脳(空間認知力、前頭前野、脳血流など)
・活発に仲間と群れて遊んでいる子どもは身体的、精神的、社会的に発達している可能性が高い。
・体力の高い子どもは学力も高い傾向がある。
・子どもが運動遊びを好きになるためには、「遊びの三間(時間・空間・仲間)」の確保が大切である。「継続」して「多くの友達」と「群れ」ながら運動遊びをすると体力向上につながる。
このように、子どもの運動は心身の発達に大きく影響を及ぼすことが分かります。
まずは休日や天気のよい日に、親子や近所の子同士で鬼ごっこやかくれんぼなどをやってみてはいかがでしょうか。
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