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町長の机から 第二五五回

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岐阜県川辺町

◆円空大賞展
円空は、江戸時代の初期、寛永9年(1632年)に美濃国(岐阜県)に生まれ、元禄8年(1695年)に岐阜県関市の弥勒寺で生涯を終えました。若くして仏門に入り、北海道から奈良県まで諸国を遍歴し、生涯に12万体の神仏像を彫ったと言われています。その独創的な力強さと、慈愛に満ちた単純素朴な美は、はるか時を経た今も私たちに感動と安らぎを与えてくれます。円空の生涯は、自らを律する修行と民の幸せや安寧を願った布教活動、それと並行して行った神仏の造像であったと言えます。円空の作品は、創造性にあふれ、力強い生命の律動を内に宿すとともに、素朴で慈愛に満ちています。たおやかな心を求めて生涯を生き抜いた円空だからこそできる造像の極みと言ってよいでしょう。
円空像は、県内で1,700体ほどが伝わり、羽島市、郡上市美並町、関市、高山市丹生川町に多く残され、現在も新たな円空仏が発見され続けています。川辺町でも数体が発見されています。円空は岐阜県が世界に誇る偉人であり、今後もその生き方は時代と国境を越えて、多くの人々に深い感銘を与え続けることでしょう。
岐阜県では、この円空の独創性や慈愛の精神を今日改めて注目すべきものと捉え、芸術文化の創出・振興とふるさとへの誇りの醸成を図るため、平成11年度に「円空大賞」が制定されました。これまで10回にわたり、円空を彷彿とさせる顕著な業績をおさめている芸術家、いわば「現代の円空」の方々を顕彰し、その作品が紹介されてきました。今回は第11回目の円空大賞・円空賞が発表され、岐阜県美術館で披露されました。受賞された皆さまは以下のとおりです。今後も円空大賞展が、われわれ岐阜県民に心の安らぎと感動を与えてくれるものと楽しみにしています。
川辺町長 佐藤光宏

◇第11回 円空大賞
※本紙P20参照

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