■からすみで地域活性化
新感覚からすみ「ぷちえある(R)」を開発
米粉と砂糖の素朴な甘さが特徴的な「からすみ」。昔ながらの故郷の味に、若い感覚を取り入れ開発されたのが新感覚からすみ「ぷちえある(R)」だ。
開発メンバーは、新井美悠さんと、当時恵那高等学校2年生だった生徒2人。2人が、授業の一環で「100年後まで残るからすみ」を作りたいとプロジェクトを開始し、3年生だった新井さんをメンバーに加えた。3人は、何度も話し合いや試作を繰り返し、カレーチーズ味やクリームチーズなっつ味などの、新しいからすみを作り上げた。「自分のアイデアが形になることにワクワクした」と振り返る。名前は、小さいという意味を持つ「ぷち」と、ギリシャ語で春を意味する「えある」を組み合わせ「ぷちえある」とした。
令和4年12月、商品化に近付けるために恵那ビジネスコンテストに応募し、グランプリを受賞。そして翌年5月、恵那川上屋の協力で、ぷちえあるを商品化させた。
その後3年生となった2人は、受験勉強に励むために新井さんに思いを託してプロジェクトを卒業した。新井さんは「もっとからすみの文化を広めたい」と活動を続けることを決意。現在も学業と両立させながら、市内の菓子屋と一緒に商品開発をしている。3月までコラボレーションしていたかめや菓子舗(岩村町)とは「いちごみるく味」のからすみを販売した。他にも、得意なデザインを生かし、インスタグラムで新商品などの情報発信をしたり、マーケティングの勉強をしたり、えなえーるで講座を開くため講師登録をしたりと、活動を広げている。「恵那が大好きな企業やアイデアを形にしたい人など、私と同じ思いの人がいれば、一緒に活動したい」とはにかむ。
「常時販売を目標に、からすみで恵那を盛り上げていきたい」と話す新井さんは、輝く未来へ一歩ずつ歩みを進めていく。
◆新井美悠(あらいみゆ)さん(19歳)(大井町東学頭)
□プロフィル
恵那高等学校出身で、名古屋造形大学の1年生(3月8日時点)。新感覚からすみ「ぷちえある(R)」の開発メンバーの一人。夢は、アナログとデジタルを融合させた作品を創る、クリエイターになること。
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