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「輝く恵那人」240人目

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岐阜県恵那市

■ジビエを有効活用したい 鳥獣被害を減らし、地域貢献を

有限会社藤本商店と株式会社恵那ジビエの代表取締役を務める藤本勝彦(かつひこ)さん。有限会社藤本商店では新聞販売業を、株式会社恵那ジビエでは捕獲したニホンジカやイノシシをジビエとして活用する事業を行っている。
藤本さんは明智町で生まれ育ち、高校卒業後名古屋市で就職。30歳の頃、結婚を機に明智町に戻り、曾祖父の代からの家業である狩猟と、妻の家業である新聞販売業を営むことになった。家族が狩猟をするのはよく見ていたが自分で狩猟をするのは初めて。狩猟方法を学び、狩猟免許を取得した。
市内ではイノシシやシカなどの鳥獣被害が後を絶たず、農家に被害を及ぼしている。藤本さんは被害の削減のため長年狩猟を行ってきたが、捕獲した鳥獣の後始末をどうするかなどの課題があった。そこで約8年前、藤本さんは捕獲したシカやイノシシを有効活用しようとAKジビエ研究会を立ち上げ、ジビエの加工食品の販売事業を始めた。令和5年3月には株式会社恵那ジビエを設立し、加工施設も完成。「以前より取引先が増え、信用度が増した」と藤本さんは話す。
藤本さんの一日は新聞配達から始まる。午前2時に起床し、シカやイノシシがいるかどうかの見回りを兼ねて新聞を配る。その後わなをかけて回ったり、狩猟をしたりした後、捕獲した鳥獣の加工作業などを行う。株式会社恵那ジビエでは、年間約200頭のニホンジカやイノシシを加工し、レトルトカレーやソーセージ、ハムなどにして、市内外の約60店舗に出荷している。
「商品がおいしいと言ってもらえるのがうれしい。今後はさらに会社の認知度を上げ、鳥獣被害の減少に貢献したい。後継者の育成にも力を入れたい」と今後の抱負を語る藤本さんは、今日も地域のために腕を振るう。

◆藤本勝彦(かつひこ)さん(62歳)(明智町新町1丁目)
□プロフィル
明智町在住。新聞販売業やジビエの活用事業、民泊を営み、猟友会明智支部長を務める。狩猟者の育成のため、研修会や高等学校での講義なども行っている。趣味は銃を用いて皿を割るクレー射撃。

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