町内において、ニホンザルによる農業被害が年々拡大しております。この度、揖斐川町鳥獣被害対策協議会で実施しておりますニホンザル対策事業について報告します。
■ニホンザルの生息状況調査
令和3年12月から令和4年12月までの13か月間にわたり、サル監視協力員9名によりサルの行動特性、行動範囲等を調査しました。成果資料の一部は町ホームページにも掲載しております。
今年度は、サルにGPS発信機を装着し、最大で4つの群れについて詳細な行動特性を調査します。今後は、この調査結果に基づいた対策計画を策定し、群れの捕獲に繋げていきます。
■GPS発信機による生息状況調査の状況
今年7月に、揖斐川町小谷地内の囲い罠においてサル1頭の捕獲に成功し、GPS発信機を装着しました。これ以降、6時から18時までの2時間ごとの位置データがGPS発信機に蓄積されていきました。
本紙図に示された点は、約50日間分の位置データとなります。これを基に、太枠で行動圏を示しております。
このデータにより、西は北方の城山から東は大野町レインボースタジアム周辺、北は上名礼から南は長良・清水あたりまでを、1つの群れが行動していることが判明しました。また、頭数のカウントの結果、この群れが約60頭で構成されていることも判明しました。
加えて、今年10月に、坂内地内においてサル1頭が捕獲でき、約90頭で構成されていることが判明しました。この群れについても、今後、位置データがGPS発信機により蓄積され次第、分析へと繋げていきます。
■ICT技術を活用した囲い罠による捕獲
これらの調査結果をもとに、今冬、県と町とが協力し、谷汲深坂地区及び谷汲木曽屋地区へ、ライブカメラによる遠隔監視などの先進的なICT技術を活用した囲い罠を設置し、捕獲を実施します。
なお、囲い罠に誘引するための餌については、いび川農業協同組合様のご協力により、規格外の柿を融通していただくなど、関係機関のご協力のもと実施します。
この捕獲が成功した折には、これらの取組みをモデルとして、町内各地域に波及させていきたいと考えておりますが、捕獲の達成には地域住民の皆様のご協力が欠かせません。
囲い罠の設置場所の確保や、囲い罠の設置作業、定期的な餌やりや草刈りといった維持管理等、ご負担は多くございますが、ご理解、ご協力をお願いいたします。
お問い合せ:揖斐川町鳥獣被害対策協議会事務局(森林経営管理室)
【電話】22-2810
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