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村長室から

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岐阜県東白川村

野山が少しずつ色づき始め錦秋を迎えます。猛暑はあったものの大雨や台風被害も無く穏やかに深まりゆく秋を実感できる今日この頃です。
8月、9月と拡大が懸念されたコロナ感染症はこのところ沈静化したかに見え、アフターコロナという言葉が現実味を帯びてきました。文化祭、秋フェスタなどの秋の行事がコロナ前に戻って開催できる喜びがあります。
一方、ロシアのウクライナ侵攻に続いて、イスラエルのガザ自治区で戦闘が始まり、世界平和にまた不安定要素が増えました。国内では安全のように思えるものの、殺傷事件やますます巧妙になる詐欺事件等が新聞紙上に出ない日は無いほど、落ち着きのない世相であるような気がします。

さて、身近な課題に目をやれば人口減少になかなか歯止めがかからない状況があり、それと正比例して労働力不足が顕著になり基幹産業の農業や林業の先行きに不安感が募ります。明治大学の小田切徳美(おだぎりとくみ)教授は、こうしたことへの対策として「緩和」と「適応」を提唱しています。
人口減少に対する緩和策とは出生数や移住者の増加を促す取り組みであり、適応策とは人口が減少しても持続可能な地域を作る挑戦であり、この両方が重要であると説いています。この説を読んだとき、村の方向性として間違っていないという思いが沸々と湧いてきました。空き家を活用した移住定住促進、集落支援機構による集落活動への支援やみのりの郷東白川株式会社による農業支援、民間活力による林業の活性化、労働者協同組合の取り組み、美しい村づくり委員会の活発な活動など、他の地域にない誇るべき活動が展開されています。
まだまだ小さな取り組みかもしれませんが、若い人たちの考える事には未来があります。「失敗を恐れずやってみなはれ」の精神で応援してまいりたいと考えています。
国は低迷する景気浮揚や物価高対策、格差是正のための補正予算の編成に入りました。10月には村議会の皆様に同行し地元選出の国会議員の皆様に道路整備、産業支援、防災対策など東白川村の喫緊の課題等について要望活動を行ってまいりました。
11月も国道41号や濃飛横断自動車道などの本村に関係する国道、県道の道路整備、治山、砂防、国民健康保険、簡易水道などの令和6年度予算獲得に向けた要望活動に頑張ってまいります。
また、11月は村内でも東白川村文化祭や秋フェスタ、二十歳を祝う会などの行事が予定されています。どの行事も感染防止に万全を期してコロナ禍前の形に戻しての開催を予定していますので、皆様のご参加をお待ち致しております。
コロナワクチン接種、少し流行の兆しがあるインフルエンザのワクチン接種などを積極的に受けていただき、晩秋の季節を健やかにお過ごし下さい。

令和5年11月1日
東白川村長 今井俊郎

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