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村長室から

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岐阜県東白川村

新緑にミツバツツジが映え美しい村を満喫できる季節。旬の味覚である筍(タケノコ)や蕨(ワラビ)、ウド、コンテツ(コシアブラ)などの山菜も豊富で食卓を賑わせています。
今年のGWは飛び石連休となりました。好天に恵まれアフターコロナのGWを楽しむ人々で各地の観光地は賑わいを取り戻せたのではないでしょうか。

4月から5月にかけて何か心が落ち着かない日が続きます。
予算が成立し、人事も一新し、今年度の組織目標も設定でき、少し落ち着いた心持ちで連休を迎えるのが常ですが何かがおかしい。このいわれのない焦燥感の理由を考えてみるとその結論は、進む人口減少・地方経済の停滞・生活困窮世帯の増加・都市との格差の増大といったキーワードが出てきました。人口2千人を割ろうとしている村の村長としては心穏やかではないのです。
春闘の大企業の大幅な賃上げに対して中小企業がついていけるのか、株価の高騰・円安・生活物価の値上がり・働き方改革は必要ですが労働時間の短縮による労働者不足も懸念されています。
また、32年ぶりの日銀の金融緩和政策の修正というマイナス金利政策の解除がもたらす影響…など、地方創生の掛け声のもとに始まった都市から地方への人流の創造が、いつの間にか大都市への人口集中や若者たちの大企業志向の復活に戻ってしまうような気がしてなりません。私の言いようのない焦燥感は、これらの事象に対して東白川村の舵取りはこれでいいのかという不安からなるものと結論付けました。
しかし、前述した世相の大きなうねりは小さな村だけではどうしようもなく、できることといえば過疎地が都市に比べて不利にならないようアンテナを高くし、地域産業を支え、暮らしやすさを提供できるよう国や県の動向を敏感に察知し時代の波に取り残されないように人知を尽くすしかないと考えています。
一方で、多岐にわたる事業の実施や予算執行、行事の実施について、常にこれでいいのかという疑問を持ちつつその事業の目的とするところの将来像、着地点などを職員や団体の皆様方と議論しながら進めなければならないと思っています。

最後に明るい話題を一つ。
本村出身の映画監督・今井友樹さんの映画「おらが村のツチノコ騒動記」がついに完成し、5月18日より東京都の「ポレポレ東中野」にてロードショーが始まります。この映画館はドキュメント映画の聖地ということで、最初のロードショーの評判が今後の全国展開に大きく影響するそうですので、私とつちのこフェスタ実行委員長の安江豊司さん、‟つっちーとのこりん”とともに舞台あいさつをしてまいります。
お近くにお住いの皆様へお声かけをよろしくお願いします。

5月の空を悠々と泳ぐ鯉のぼりのように健やかにお過ごし下さい。

令和6年5月
東白川村長 今井俊郎

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