◆「事事(ことごと)」
早いものでもう村に来て2年と4カ月が経ちました。せっかく自然豊かな美しい場所に移住したのだから村のリズムに合せた生活を送ろうと考え、早寝早起きと毎日村のお茶を飲むのが習慣になりました。おかげさまで心身ともに少しずつ健康になっているような気がします。朝飲むお茶は格別においしいです。
昨年度から美しい村づくり委員会の補助、美しい村づくり委員会のイベント暦くらすの担当として体験会の企画・準備・開催、毎月の活動報告として美しい村づくりだよりを自治会長配布に入れさせていただいております。一年経過し、だんだんと村の皆様に暦くらすと美しい村づくりだよりが認知されてきて嬉しく思います。イベント開催やたよりの作成には多くの方にご協力いただき、本当に感謝しております。
暦くらす・美しい村づくりだよりのどちらも共通して「季節の移ろいに沿った暮らし」やそこに合わせた色調を大切にしています。そうやって季節を意識してみると今までの生活はあまり季節に沿った暮らしぶりではなかったな、とふと思いました。いつも同じ野菜がスーパーに並び、室内は空調でいつも同じ気温に保たれ、季節の移ろいは体調不良や暑い寒いといったコントロールできないものへの不満のような形で気づくといった具合だったような気がします。この村に来て、そういった自分ではどうすることもできない事柄を受け入れ、それを楽しむことが“季節に沿う”ということなのかもしれないと思うようになりました。
村の野菜を産直で買うと季節ごとに野菜が違い、春から初夏は農繁期でみんな忙しくてなかなか都合が合わず、夏は鮎釣りの方々が道を歩いているため長い竿に気を付けながら車を走らせ、冬季は凍結するため通らない方がいい道がある、一見マイナスに見える出来事が季節の食べ物が店に並ぶ時の喜びや、忙しい合間を縫って時間を作ってくれた方への感謝、農作業を手伝う楽しさをくれるのだと感じるようになりました。
最近は、鮎釣りの方を見ると、「夏が来たな」と嬉しくなります。今のうちに冬は通れない細い山道を走っておこうと思います。
◇プロフィール
河原知子(かわらともこ)
勤務先:東白川村役場集落支援機構
地域おこし協力隊活動報告は村のホームページに毎月掲載しています。
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