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自治体の皆さまへ

村長室から

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岐阜県東白川村

猛暑、酷暑といいながら8月7日は“立秋”22日は“処暑”と暦は巡ります。今年も夏祭りやアユ釣りなど、村が元気で賑やかになる季節を迎えました。ふるさとの短い夏を精一杯楽しんでいただきたいと思っています。
さて、今月は人口減少や地域の存亡論に関して考えてまいります。
6月27日に福岡市で開催されたNPO法人「日本で最も美しい村」連合の2024年度定期総会に参加してまいりました。連合は来年発足20年を迎えることから、その意義を改めて考える機会として資格委員の山田泰司氏の講演がありました。この中で、連合と加盟団体の目的とするところは究極「地域の自立」であり、そのための活動目標は
■住民の自主的行動
■経済的自立
■世襲財産
であると話され、総会参加者全員が確認したところです。
また別の機会に、地域問題の専門家である明治大学小田切徳美教授の講演を聞く機会もあり、小田切教授は「人口戦略会議の地方消滅レポート」に対抗する論点として、新しい地域づくりの必要性を説かれました。その議論の中で明らかになったのは
■新しい内発的発展
■外部人材としての「関係人口」
■地域経済循環
■プロセス重視
という4つのポイントでした。
この2つの議論の内容で共通することは、住民の自主的活動=新しい内部的発展であり、経済的自立=地域経済循環です。紙面の都合上詳しくは後の機会に譲りますが、東白川村の歩むべき姿を的確に示唆していると考えております。
そこで本村での最近の民間活力の事例を挙げてまいりますと、移住された方々による喫茶店やクッキー店の開業、労働者協同組合の設立、日本中から注目を浴びている山林の新しい活用事業であるフォレンタ事業、「夢風船」の皆さんによる被爆体験記朗読会の開催、イベントでは東白川村夏祭りやサマーフェステバル、YOTTEKOYA(バイクイベント)等々本当に活発な活動が繰り広げられています。人口減少に対して「農山村たたみ論」が提唱されていますが、私は一番の問題は地域の自立について住民と行政が諦めたら農山村たたみ論に乗せられてしまうと常々考えています。

今年も日本各地で大雨による甚大な災害が発生しており、被災された皆様には心からお見舞い申し上げます。
いつ起こるかわからない災害への備えとして、9月1日には総合防災訓練を予定しています。行政では能登半島地震の教訓を活かすべく避難所設営訓練を中学校体育館で計画しています。各集落でも自主防災会の計画に沿った訓練に積極的にご参加下さい。
5類となったコロナ感染症ですが、7月25日に岐阜県から「この夏も感染拡大に警戒を~夏休みを台無しにしないために~」というメッセージが発出されており、レベル2の感染警戒期になっています。これから夏本番を迎えます。夏休み・お盆休みの帰省の際、一段と高い意識で、ご自身の健康とご家族を守るために初心に帰って基本的な感染対策を徹底していただくようお願いいたします。

コロナと熱中症と災害に万全の対策を行ないながらこの夏を乗り切りたいと思っています。

令和6年8月
東白川村長 今井俊郎

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