■2人の地域おこし協力隊がそれぞれの道へ
令和6年10月31日をもって、地域おこし協力隊の樋口彩さんと栗野裕司さんが3年間の任期を終えました。白川町の活性化に取り組まれたお二人にそれぞれの活動や思い出を語っていただきました。
白川町での充実した3年間 経験を糧に新たなスタート
◆樋口 彩(ひぐち あや)さん
平成7年2月4日生まれ。
三重県いなべ市出身。名古屋外国語大学を卒業後、アメリカのアイオワ州でさらに語学を学ぶ。学んだ言語を活かし、まちづくりコンサルタントの仕事に従事した後、白川町の地域おこし協力隊に着任。
◇樋口隊員 活動の軌跡
白川町移住交流サポートセンターに3年間、所属・勤務していました。サポートセンターでは空き家調査や移住希望者のサポートを中心に業務を進め、グリーンツーリズムの取り組みやマルシェなどの交流イベント、管理運営をしているゲストハウスでの清掃や接客など様々な業務に関わらせていただきました。また、地域での取り組みにも積極的に参加し、地域に縁のある子ども達が白川を体感する里山守研究所の「まごまご里山留学」や、1日を英語だけで過ごす白川中学校での「All English Day」など白川でしか味わえないイベントに関わることができました。その他にも、白川町の交流の場所づくりと魅力発信を目的とした「白川まるっとカフェ」の運営を学生と協力しながら行ったり、「GIFU-DO農泊」という切井と杵振り踊りを盛り上げる地域参画型ツアーの計画に主となって関わらせていただきました。
◇任期中、特に印象深かったこと
3年間を振り返ってみると、何か一つの出来事よりも、それぞれの取り組みの中で、「白川町のために」という強い想いを持ちながら頑張っている多くの人たちに出会えたことが一番印象深いです。また、地域でやるべき事を楽しんでやるという精神とその大切さを白川町での3年間で学ぶことができました。
◇卒業後について
協力隊3年目から、白川に来て好きになったお茶を通して白川町に貢献できないかと考え始めました。卒業後は、結婚を機にシンガポールに行くことが決まっているので、現地で多くの人に白川茶を飲んでもらい、好きになってもらえるようにワークショップを行ったりしながら、白川茶の販売事業を確立できたらいいなと思っています。
◇町民の皆さんにメッセージ
これまでの3年間、本当にありがとうございました。協力隊としてのお仕事は人との交流が好きな私にとって、とても楽しく、意義を感じながらできるお仕事でした。地域の方に色々な機会を与えていただき、地域を知ることができ、白川町が第2の故郷のようにとても好きになりました。また、帰って来たいと思っているので、その時はぜひよろしくお願いします。
◆栗野 裕司(くりの ゆうじ)さん
昭和58年9月10日生まれ。
愛知県尾張旭市出身。水道用ろ過材メーカーの営業職を経て、かねてより興味のあった林業に従事するため家族と共に白川町へ移住。林業の担い手として白川町地域おこし協力隊に着任。
◇栗野隊員 活動の軌跡
まずは、白川町の環境に身体を慣らすところから始まりました(笑)。初めての現場は、過酷で「道なき道」と「壁みたいな急斜面」を上っていき、白川町に来たことを不安に思いましたが、不思議なもので、今は慣れました(笑)。その後は、町内の事業体や林業者の方々の現場へ伺い、チェーンソーの使い方、伐倒方法などを教わる中で、林業に関わる資格・講習に参加し、必要な資格を取得させていただきました。また、「白川町林業担い手育成協議会」の事務局を引き継ぎ、会員の方向けに講習会や視察を企画・実施し、町内の林業者の方々との交流や情報交換を継続することに努めてきました。「横の繋がり」をいただけたのは、大変有難いことと思っています。
◇任期中、特に印象深かったこと
伐倒方向とは真逆の方向に立木が倒れることがあり、危うく自分の立ち位置をかすめることがありました。ご存知の通り「木」はひとつとして同じものはなく、現場も同じで、一本一本が異なり、生き物です。林業は、基本を大切にしながら、経験を必要とする仕事であることを改めて感じました。日々、学ばせていただいています。
◇卒業後について
色々と悩みましたが、卒業後も白川町に残り、林業を続けたいと思っています。任期3年といただきましたが、まだまだ学ぶことも多く修行の身として、これからも技術や経験を重ねていきたいです。
◇町民の皆さんにメッセージ
名古屋から家族4人で白川町へ来て、たくさんの励ましや言葉を掛けていただき、ありがとうございました。白川町を選んだのは、豊かな自然と資源の「山」と、「人の温かさ」に惹かれたからで、それを今も感じています。これからも白川町に残り、自分のできることで恩返しできたらと思っています。引き続き、宜しくお願いします!
◆インタビュー!協力隊の2人について
・人柄がとても良く、年代を越えて多くの方々から愛されている樋口さん。これからどこに行っても幸せを引き寄せることができますね。Good luck!(太田 紀宏さん)
・思いやりと責任感を持ち、自然を愛する林業従事者。人々を尊重し、共感力が高く、家族を大切にする温かい人物です。(加藤 佑基さん)
・和泉地区へ来られて以来、親交を深めています。人柄が良く、地域からの信頼も厚い栗野さんの今後の活躍に期待します。(渡邉 恒雄さん)
・人と人とを結びつける不思議な力がある方で、彩ちゃんとの出会いに夫婦共々感謝しています。(大岩 いつ子さん・敏廣さん)
◆樋口隊員に聞く!白川町のおすすめSPOT
前撮り写真を白川町で撮るくらいおすすめの景色はたくさんありますが、特に葛牧の茶畑の風景がおすすめです!
◆栗野隊員に聞く!白川町のおすすめSPOT
私のおすすめは白川です!透き通るきれいな水と、清流の心地よい音がリラックス効果をもたらしてくれます!
◆白川町の地域おこし協力隊について
◇隊員たちの軌跡
平成26年度に、白川町で最初の地域おこし協力隊である山本葵さんが着任し、それ以降も白川町の地域おこしのため、総勢23名もの若者に白川町地域おこし協力隊としてご活躍いただきました。
退任した協力隊のうち半数以上が白川町に定住して、それぞれの立場で活躍しています。町外で暮らすことを決めた隊員も、白川町で開催されるイベントに遊びに来たり、中学校の部活動の指導をしたりと、引き続き白川町を第二のふるさととして関係を持っています。
◇隊員の“いま”をPICK UP!!
・山本 葵さん(任期:平成26年4月~平成29年3月)
協力隊退任後も引き続き、白川町の藤井ファームと道の駅さかなワクワク公園で働いています!
・天川 伊織さん(任期:平成27年1月~平成30年12月)
現在は岐阜市民ですが、白川中学校吹奏楽部の指導者として、白川町に関わらせていただいてます!
<この記事についてアンケートにご協力ください。>