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[特集]認知症になっても安心して暮らし続けられるまちへ

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岐阜県美濃加茂市

美濃加茂市の高齢化率は、約25%で、約4人に1人は高齢者ということになります。
市の介護保険において「要支援・要介護認定」を受けている人の原因といわれる疾患で一番多いのが「認知症」であることを皆さんはご存じでしょうか。
認知症高齢者の数は、国全体でみても、2025年には約700万人65歳以上の高齢者の約5人に1人に達することが見込まれています。
今や認知症は誰もが関わる可能性のある身近な病気。
この特集では、認知症になっても安心して暮らし続けられる地域づくりについて考えます。

■認知症サポーターの養成
市が、認知症への理解を推進するために開催している「認知症サポーター養成講座」。この講座では認知症の症状から認知症の人への対応方法などについて学びます。
また、より認知症への理解を深めてもらうため、「認知症ステップアップ講座」も開催しています。この講座を受講していただいた人の中から、市の事業に協力いただける人や認知症の人を地域で支えてくださる協力者「サポアップ」を広げて(育成して)います。
昨年度、サポアップの2人が、地域の集まりの場「ふれんず西町」を作りました。認知症予防や進行の予防にも効果があると認められている、昔の写真や会話から記憶をさかのぼる「回想法」の実践などを行い、地元の交流の場となっています。次ページでは、この2人のインタビューを紹介します。

■[information]認知症普及啓発映画配信「ケアニン~あなたでよかった~」
介護施設で働く新人介護福祉士が、認知症の女性と向き合うことにより成長する感動の物語です。
心温まる映画をぜひご覧ください。
日時:10月6日(金)~10月12日(木)
視聴方法:お持ちのパソコンやスマートフォン、タブレットなどで視聴できます
※1台1人ずつの個別鑑賞に限ります
※プロジェクターでの投影や複数人での視聴はご遠慮ください
対象:市内在住、在学、在勤の人
視聴料:無料(通信料などは自己負担)
定員:100人(先着順)
申込:8月1日(火)から10月2日(月)までに申込専用フォーム(【HP】https://logoform.jp/form/XQZW/301162)から高齢福祉課へ
※右の二次元コード(本紙参照)からも申し込みできます
※参加を受け付けた人に、10月6日(金)正午以降に参加用URLとパスワードを送付します

◇[interview]安江 知子(やすえともこ)さん
「いずれは自分ごと。行きたいと思える場所を作る」ということを考えながら活動をしていますが、実際には、地域の色んな人に会って、その人たちの話を聞くことで、こうしたらよかった、次はあんな風にしてみようなど、こちらが学ばされることばかりです。
この活動を始めた当初は、「ふれんず西町」を1カ月に一度、認知症の人の面倒をみている活動といった間違った認識を持つ人も多かったですが、最近では、地域の人の多くの協力もあり、口コミで少しずつ本来の活動の意義を知っていただけるようにもなりました。
多くの人と出会い、皆さんの過去、現在、未来の色んな話を聞くことができ、参加した人から「また来るね」という言葉をもらえると本当にうれしい気持ちになります。1カ月後に「ふれんず西町」でまた皆さんに会って話ができることが楽しみです。

◇[interview]丹羽 桂子(にわけいこ)さん
昨年5月にぎふ清流里山公園で開催された、市が主催する「回想法」に参加した際に「もっと身近な場所で行えないか」と2人で話し合い、地元西町の公民館で活動を始めました。
始めた当時は、回覧板に入れた私たちの手作りチラシを見て、参加する人がいるのかすごく不安でした。しかし、地域の色んな人に協力いただきながら、多くの人に参加いただくことができました。今では、参加した人が、新しい人を連れきてくれるので、いつも新鮮な気持ちで活動することができています。
活動を通し、支援する側・される側の線引きはなく、同じ仲間だと感じています。今動けるときに、私たちの「ふれんず西町」のような地元の仲間で気軽に集まり、困りごとを相談できる場所を作っておくことが、将来私自身が安心して暮らせるまちなのではないかと思っています。

■地域全体で支え合う
認知症を通じた美濃加茂市の地域づくりは、「ふれんず西町」のように、認知症予防の意識を持ち活動を続けている人や認知症の人、その家族にも寄り添いながらその人らしい暮らしを支えている専門職員など、さまざまな人に支えられています。
今は、認知症と診断されても、今までどおり活動を続けることが進行の抑制につながると言われています。まずは認知症にならないために、認知症になっても通えるような身近な地域の集まりに、積極的に参加してみてください。
また、近所付き合いや友達付き合いの延長線上で、認知症の人へも接してみることから始めてみるのもよいかもしれません。認知症になっても安心して暮らし続けられるまちになるために、一人一人ができることから始めましょう。
これからも、認知症を自分ごと、地域ごととしてとらえ、地域全体で支え合っていけるまちづくりを目指し、皆さんと一緒にさまざまな取り組みを行っていきたいと考えています。

問合せ:高齢福祉課地域包括ケア推進係
【電話】25-2111(内線502)

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