水紋

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■「幸」多き年に
広報アドバイザー(元中日新聞記者)西尾　敏正

年末の新聞に三井住友銀行系のSМBCコンサルティングが調べた2023年の「ヒット商品番付」が載った。目に留まったのは東の大関で3位の「ウェル・ビーイング」。商品のほか出来事や人も含まれる
簡単にいえば「よくいたい」「幸せ健康でありたい」。異論はない。逆に「なぜ、当たり前のことが注目を浴びるのか」と疑問がわいた。働く者は病んでいるのだろうか
記事の説明だと、心身の健康や幸福を意味し企業に健康経営など〈新しい潮流〉が生まれているという。メンタルを含む健康や安心感など労働力不足の中で人財に焦点が当たっている
翻※って半世紀前の新人記者時代。「顔写真を写し撮るまで帰ってくるな」。取材源の私邸を朝夕に〝突撃〟する夜討ち、朝がけは当たり前。いやな時もあったが、それで仕事を覚えた。時代により人の意識や考え方は変わる。多くの犠牲を教訓に。新年は「ウェル・ビーイング」の年でありたい。
※「翻って」=ひるがえって。