少年の主張審査会より
~かけがえのないもの~
■少年の主張審査会より
6月9日(日)に少年の主張審査会が行われました。子どもたちの生の声を聞く機会としてとても充実した会になりました。今回は、中学生の最優秀作品である川瀨詩乃さんの主張「かけがえのないもの」から人権との関わりについて考えたいと思います。
■かけがえのないもの
川瀨さんの主張からどんなことを感じたでしょうか。“身近にいる”から、“当たり前になっている”からこそ、かけがえのないものが気付き難いものになってしまっているのかもしれません。そこに着目し、まっすぐに気持ちを表現している川瀨さんの主張は、はっと大切なものに気付かせてくれます。そして、川瀨さんの主張はもう一つ大切なことを伝えてくれていると感じます。それは、つらく、投げ出したくなりそうな時にいつも思い出されるお父さんの言葉です。この言葉に込められたお父さんの想い。「川瀨さんからお母さんだけでなく、お父さんからお母さん、お父さんから川瀨さんへと家族のつながりが大切だ」というお父さんの想いを感じ取っているからこそ、かけがえのないものに目を向け、大切にしたいと強く感じられているのだと思います。
自分に当てはめて考えてみると、私の周りにも私のことを大切に思ってくれる人がいます。そして、私を大切に思ってくれるその人にも、同じようにその人を大切に思っている人がいるのです。自分の周りにいる人には、そういうつながりがあると考えるとより一層、相手の人権を大切にしたいと考えることができます。人間関係が希薄になってきている現代。だからこそ、目の前にいる相手だけでなく、その相手の奥にあるつながりにまで目を向けて関わりが築けると素敵ですね。
※作品は本紙またはPDF版をご覧下さい。
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