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星から宇宙へ

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岡山県井原市

■時空を超えるメッセージ
宇宙人の通信を傍受しようという試みがあることはよく知られています。逆にこちらから呼び掛けてみよう、という実験も行われています。1974年に人類は、当時世界最大だったプエルトリコのアレシボ電波望遠鏡を使って、宇宙人に向けたメッセージを送信しました。ターゲットとなるのは球状星団M13。数十万個の非常に古い恒星が集まった天体で、地球以上に文明が進歩するに十分な時間を経ている星が狭い範囲に集中しています。
メッセージを送信してからちょうど50年が過ぎましたが、まだ何の応答もありません。それも当然、なにしろM13は地球から2万5千光年も離れたところにあります。電波が到着するのに2万5千年。その返事が地球に戻ってくるには、また2万5千年かかります。最初の返信を受け取るのは5万年後の人類なのです。
つまり、このプロジェクトは、2万5千光年離れた宇宙人に向けた超・遠距離の通信であると同時に、5万年後の子孫に向けた超・長期間のタイムカプセルでもあります。2万5千光年先に文明が存在し、かつ、5万年後にも地球に文明が存続していることに賭けた、人類史上最大の大ばくちと言うこともできます。
案内役:美星天文台技師 中内弘

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