真理:初めて結婚式に行ったけど、2人とも、とっても幸せそうだったなぁ。
祖母:最近の結婚式って、私たちの頃とは全然違うわね。
祖父:わしらの頃は、式場の入口に両家の名字を書いたが、最近は新郎新婦の名前を書くんじゃな。
母:今頃は「家同士の結婚ではなく、2人の結婚」という意味で、招待状から2人の名前にしていることも多いのよ。
健太:家同士の結婚ってなに?
真理:お互いに好きだから結婚するんじゃないの?
父:明治の頃、家父長制的な家制度というものができて、個人よりも家が大事にされたんだ。男性の家の戸籍に女性が入ることを「嫁入り」などと呼んだんだよ。
真理:「お嫁に行く」って、今でも聞くよね。
父:戦後まもなく法律が改められて、家制度は廃止されたんだ。でも、真理が言ったように、社会の意識の中には、まだその名残があるんだよ。
母:そういう意識が、いまだに家柄を気にしたり、女性よりも男性を上に見たりするようなことにつながっているんだと思うわ。
祖母:そうね。私たちの結婚の時も、「家」を意識したり、新郎側の席を上座にしたり、2人の幸せとは関係のないことに気を遣ったのを思い出したわ。
真理:私の結婚式は、そういうことにとらわれないで、みんながハッピーになるようにしたいな!
父:真理、ひょっとして、もうそんな相手が…。
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