ほのぼの家族No.301 誰かのために

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健太：このチョコレート、どうしたの?
母：大阪のおばさんからいただいたのよ。
真理：あ!フェアトレードのマークがあるね。
健太：フェアトレードって何?
父：開発途上国の生産者が作った原料や商品を、先進国が正当な価格で輸入することで、生産者の生活が守られるという仕組みだよ。
健太：どういうこと?
父：フェアトレードの商品はいろいろあるんだけど、例えばチョコレートの原料のカカオは、主に西アフリカなどで栽培されていてね、そのカカオを先進国の多くがものすごく安い価格で輸入しているんだ。
真理：授業で習ったけど、生産農家のほとんどは貧しい暮らしをしているそうよ。
祖父：子どもが農園で大きななたを使って草を刈ったり、カカオの実を重たそうに運んだりしている姿をテレビで見たことがあるぞ。
健太：僕と同じくらいの年の子も働いているの?
父：そうだよ。学校にも行けずにね。作ったものを適正な価格で売ることができれば、生産農家の生活は安定するし、子どもたちも働かなくてよくなるかもな。
母：子どもたちが知識や教養を身に付けることで、将来の選択肢が広がって未来に希望が持てるようになるってことね。
健太：そうだ!明日、みんなでスーパーに行って、フェアトレードのチョコレートがないか探そうよ。
真理：健太はチョコを食べたいだけじゃない?(笑)

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