祖母:月に一度の高齢者が集まるサロンがあってね。今日はみんなで歌うのよ。ピアノの得意な人がキーボードで上手に伴奏してくれてるの。
健太:どんな人が伴奏をしてくれるの?
祖母:うちの近所の人なんだけど、一人暮らしで、最近は地域の行事などにもほとんど参加されなくなっていたの。
祖父:歳を取るにしたがって、閉じこもりがちになる人もいるからのぉ。
父:そうなると、地域との交流もなくなって、孤独を感じるようになるからな。
祖母:その人のことが気になってね、家にお邪魔して話していたら、ピアノが得意だと分かってね。伴奏を頼んだら喜んで引き受けてくれたの。
真理:「伴奏があると、今まで以上に楽しく歌える」って、おばあちゃん言ってたね。
祖母:みんなが喜ぶので、その人もやりがいを感じてくれていて、生き生きとされているのよ。
祖父:年を取ってもその人なりに、いろいろできることがあるんじゃなあ。
父:高齢の人は、これまで培ってきた豊富な経験や知識などがあるからな。それらを生かす場があると、地域の中で存在感や充実感を得られるんだろうな。
母:そうね、住み慣れた地域で生きがいを持ちながら安心して暮らしていきたいからね。
祖父:そうじゃなぁ。わしも一人暮らしの知り合いを誘って、一緒にサロンに行ってみるかのぉ。
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