健太:さっき、テレビのニュースで、「拉致問題」って言ってたよね。何のこと?
父:1970年代から1980年代、日本やいろんな国の人が、無理やり北朝鮮に連れ去られたんだ。
母:ニュースにもあったけど、日本政府が、拉致被害者に認定しているのは17名で、そのうち帰国できたのは、まだ5名だけなのよねえ。
父:政府の取り組みもあって、北朝鮮は、拉致を認めたんだ。しかし、残りの被害者については、いまだに納得のいく説明がなされていないんだよ。
祖母:かけがえのない人生を奪われたままの被害者は、どんな気持ちで暮らしておられるのかしら…。
真理:これは、重大な人権侵害だよね!
祖父:もし、わしが大切な家族を奪われたら、毎日、毎日、名前を叫びながら捜し回るじゃろうなあ…。
祖母:そうね、生きるかいもなくなるでしょうね…。
母:テレビでは、「娘が突然いなくなった日から、時間が止まったままになっている」って、ご家族が救出を強く訴えておられたわね。
祖母:こんなことが起こりさえしなければ、娘の成長やかわいい孫の姿を見られたかもねえ…。
父:家族も、被害者といえるんだろうなあ。
母:そうね…。被害者家族の方々も亡くなられたり、ご高齢になられたりしているから、一刻も早く、止まったままの時間を動かしてあげたいわねえ。
父:国と国との問題ではあるけれど、一人一人が、理解や関心を深めていくことが大切なんだよ。
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