吉備中央町長
山本 雅則(やまもと まさのり)
謹んで新春をお祝い申し上げます。
皆さまにおかれましては、輝かしい新春をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。昨年、社会が大きく揺れ動いた新型コロナウイルス感染症は、ワクチン接種が進み、重症患者数は極端に減少し、感染症法上の位置付けが第5類に移行されました。これからも3密を回避するなどの新たな生活様式を守り、明るい希望にあふれる日常を取り戻す年にしたいと思います。
そのような中で、昨年、吉備中央町におきまして、町民の皆さまの信頼を根底から覆す事案が発生しました。円城浄水場において発生しました水道水への有機フッ素化合物の混入につきましては、地域住民の皆さまには、大変なご心配とご苦労をおかけしましたこと、心からお詫び申し上げます。水源の切り替え等により、水道水の使用制限は解除となりましたが、引き続き健康影響調査等行っていきたいと思います。あらためて、水道水の水質管理は、住民の生命や健康に直結する重要な業務であることを胸に刻み、水道事業者の責務として、適正な実施に取り組みます。
今年は、旧加茂川町と旧賀陽町が合併し、新たに吉備中央町が発足してから、ちょうど20年の節目の年でもあります。その間、ふるさと米の全国展開、SDGsの取り組みとも重なるメガソーラー発電事業、そして、町営塾の設置、子どもたちの居場所づくりとしてキッズパークや子育て広場「ゆう」の整備がありました。また、多くの子どもたちに人気があるマスコットキャラクターの「へそっぴー」ですが、このキャラクターのモチーフとなった鳥「ブッポウソウ」につきましても町の鳥に指定しました。
そして今、吉備中央町は、少子化が進む中で、教育環境の整備に力を入れています。
町内に9校ある小学校の多くが近い将来完全複式になることが想定されています。幼稚園、保育園、こども園と併せて、魅力ある学校・園を考える会による指針や小学校等適正配置に関する検討委員会の答申により、現在その整備が進められています。現在ある幼稚園、保育園につきましては、すべて公立の認定こども園に移行し、令和6年4月に開園の予定です。小学校につきましては、令和7年4月、新たに3校が開校します。それに伴い、各小学校のそばで放課後児童クラブの整備も進めています。
また、吉備中央町では現在、誰一人取り残さないエンゲージメント・コミュニティの創生とそれによる住民のWellbeing(幸福度・満足度)向上を目指して、国から特区認定を受け、デジタル技術を活用して地域のさまざまな課題の解決を図るデジタル田園健康特区事業に取り組んでいます。
幸いにも多くの協力者に恵まれ、さまざまなアイデアをいただきつつ、新たなまちづくりに取り組んでいく覚悟でございます。吉備中央町が中山間地域の未来社会のモデルとなれるよう、今後ともご支援ご協力をお願いいたします。
今年の干支は、「甲辰(きのえたつ)」。この干支のいわれには「成功という芽が成長していき、姿を整えていく」といった縁起のいい意味があります。
今年1年が吉備中央町にとって実り多き素晴らしい年でありますとともに、町民の皆さまのご健勝とご多幸を心からお祈り申し上げ、新年のごあいさつといたします。
吉備中央町議会議長
難波 武志(なんば たけし)
あけましておめでとうございます。
町民の皆さまにおかれましては、ご家族お揃いで輝かしい新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
吉備中央町議会を代表し、謹んで年頭のごあいさつを申し上げます。
町民の皆さまには、日ごろより議会活動にご理解とご支援を賜り、心より感謝を申し上げます。12名の議員が活発な議論をしながら、山積みする課題解決に向けて取り組み、明るく住みよいまちづくりに向けて努力しております。
さて、昨年は、新型コロナウイルス感染症も徐々に衰えを見せ、5月にはインフルエンザと同様の5類扱いとなりました。経済や観光にも回復の兆しが見え始め、生活様式もコロナ禍を踏まえて、少しずつ形を変えてにぎわいを感じるようになってまいりましたが、温暖化の影響により、夏の高温による農作物への被害は大きく、農家の皆さまには大変なご苦労があったこととお察し申し上げます。
世界に目を向けますと、ロシアによるウクライナ侵攻、イスラエル軍によるイスラム組織ハマスへの侵攻などを背景とした物価の高騰が我々の日々の生活にも大きく影響を及ぼしています。
暗い話が続きますが、吉備中央町においては想像もしなかった大きな出来事が起きてしまいました。
円城浄水場での有機フッ素化合物の検出です。円城地区の方々をはじめ、すべての町民の皆さまにご不便やご不安、怒り、失望を抱かせてしまいまして、誠に誠に申し訳ございません。心よりお詫びを申し上げます。我々吉備中町央議会にも多大な責任があると痛感し、心より反省いたしております。そして、一日も早く安全な水を安心して飲めるようにすること、また、今まで飲用してこられた皆さまへの健康影響調査等を定期的にすることなど、事態収拾に向け町執行部と一丸となって取り組み、国や県へ支援要請を働きかけていかなければと考えています。また、失われた吉備中央町ブランドの再構築のため、議会全員で力を合わせて取り組んでまいりますので、ご支援をお願いいたします。
明るい話題をご紹介します。現在、デジタル田園健康特区の指定を受けて、さまざまな取り組みを行っています。中でも、救急病院のない我が町での救急医療の取り組みは、皆さまも関心の高い事業だと思います。先日、緊急な手術を必要とする事案が発生し、健康特区で取り組んでいるドクターカーによる救急搬送で、病院への到着までに準備が整い、直ちに手術が行われたため、一命を取り留めたということがありました。本人もデジタル田園健康特区の取り組みのおかげと喜んでおられるそうです。
今年は辰年、辰は十二支の中で最も縁起の良い干支と言われており、さまざまな願いを叶えてくれるだけでなく、あらゆる物事を良い方向に導いてくれる力があるとされています。
最後になりましたが、皆さまが干支の「辰」のようにさまざまな願いが叶い、飛躍の年となりますように心よりご祈念申し上げ、年頭のごあいさつといたします。
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