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吉備中央町文化財探訪記(32)

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岡山県吉備中央町

~町内にある文化財を探訪してみよう~

【小森温泉湯元(こもりおんせんゆもと)】
町指定重要文化財(天然記念物)

■解説
小森温泉の湯元は、一羽の鷲(わし)がここで傷を癒(いや)し、飛び去るのを見て発見されたと言い伝えられています。享保(きょうほう)17年(1732年)に岡山藩主池田継政(いけだつぐまさ)が領民の厚生施設として設営しました。当時の記録によると、多くの土木作業員と大工により大規模な施設が作られ、にぎわいを見せていたようですが、湯元に清水(しみず)が混入し温度が低くなったことなどから、数年を待たずに寂(さび)れていったそうです。
戦後、地元民による復興運動(ふっこううんどう)が起こり、湯元のボーリング工事を行った結果、再び温泉として利用されるようになりました。この工事中に、江戸時代に使われた当時の導入桶などが掘り出され、小森温泉玄関で見ることができます。

■吉備中央町文化財保護委員からのワンポイントアドバイス
〔海士部 勲(あまべ いさお)委員〕
今からおよそ300年前、領内唯一(りょうないゆいいつ)の湯治場(とうじば)として作られた小森温泉ですが、その湯元の隣には加茂川地区で手術と入院ができる最初の施設、小森温泉診療所が昭和45年(1970年)から27年間開設されていたこともご紹介しておきます。
吉備中央町には、小森温泉をはじめ4か所(鷺(さぎ)の巣、野山、湯の瀬、小森)の温泉があります。皆さんも町内の温泉巡りを楽しまれてはいかがでしょうか。

お問い合わせ先:教育委員会事務局 生涯学習班
【電話】0866-56-9191

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