■地方を応援する「伝統文化」の快進撃
稲の収穫も終わり、晩秋を迎えます。
昔々、収穫が終わると村々の神社では五穀豊穣のお祝いに歌舞伎を奉納してきました。村ごとの奉納歌舞伎は男女の出会いの場でもあったと言われており、同村内同士の結婚が多いことにも納得です。
地域には、若者が楽しめる文化が必要です。それが若者を引きつける魅力になります。奈義町には、横仙歌舞伎があり、歌舞鼓音座の和太鼓があり、現代美術館があり文化の芽が育てられてきました。今、医療、教育、子育て、そして文化の育成は、多様性を認め合える永続できる町づくりに必要と考えています。
今回、森の芸術祭では松竹の歌舞伎脚本家戸部和常(とべかずひさ)氏が、ダンサーで俳優の森山未來(もりやまみらい)氏の紹介で来町され、横仙歌舞伎に新たな息吹を吹き込んでいただきました。また、和楽器演奏家の吉井盛悟(よしいせいご)氏も紹介いただき、歌舞鼓音座に元気と意欲を与えてもらいました。森山未來氏も本人の踊りだけでなく、「さんぶたろう踊り」を創作し早くからふるさと夏まつりでも民舞の会とともに紹介いただき、森の芸術祭の奈義町のオープニングは、伝統文化も活かして盛大に行うことができました。文化芸術を通じて町民参加の町づくりを大いに盛りあげていただいたところです。
町民の皆さんが楽しく参加できる文化の要素が奈義町にはあります。足らないものは取り入れて、これからも奈義町で楽しみ、皆さんで楽しむ文化を引き続き盛り上げていく必要があります。
高齢者の皆さんにも、若者が楽しんで取り組んでいる文化や遊びを認め合い、時には参加することが必要と考えます。この森の芸術祭は、見るだけでなく参加すること、文化芸術から町づくりにつなげることができるよい機会となっています。
この芸術祭を1回で終わらせることのないように皆さんで盛り上げていきましょう。奈義町では期間後も、人気を博した作品を見る機会を提供したいと取り組んでいます。
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