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自治体の皆さまへ

町長室からこんにちは ーシリーズ61ー

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岡山県奈義町

■奈義町のこれからの農業
令和7年3月を迎え、農家の方々はごそごそと動き始める時期となりました。既に7年の作付けの計画を立てられたことと思います。
さて令和6年産はおコメの値段がよく、さらに多くの皆さんが令和7年産米の値段に期待しているところです。
心配なのは、国は備蓄米を放出する動きを見せています。本来は備蓄米として毎年20万トン備蓄され、5年間の備蓄を済ませると、そのお米は6年目に飼料用米等として放出されます。今回のコメ不足は、気候変動による不作と品質低下、インバウンド効果により需給増となり生じたものと言われています。併せて、昨年夏に起こった日向灘沖の地震で南海トラフ地震が発生するのではとの危機感から、お米や食料品の買いだめが生じたことで、令和のコメ騒動となりました。民間の在庫量を把握できず備蓄米の放出をしなかった農水省はここにきて放出の考え方に変更され、米の価格安定のためにも放出を考えているようです。しかし、我々農家としては、生産コスト増に対応するため値崩れしないように配慮して放出してほしいものです。また、水田の水張り5年ルールも農家の声が届き見直しが行われるようです。2027年度から、作物ごとの補助にするとの発表がありました。
奈義町の農業を長期的にみると農業者は高齢化しており、その農業者の担い手なっている地区営農組織や営農組合も高齢化し、若手新規農業者も少なく、農業の担い手の確保が難しくなっているのが現状です。これからさらに米の作り手がいなくなり、コメ不足が生じるものと推測できます。農地の引き受け手がない農地は荒廃し、今まで守り引き継がれてきた美田は野に帰ってしまいます。
町は、現状を捉え農地を守り将来に奈義町の美田を引き継ぐため、米作りに対しふるさと納税の寄付金を原資に農地維持奨励金の給付制度を設けています。たくさん作りすぎて値崩れを起こさないように町も支援をしながら米作りを応援して参りますので、町民皆さんもご協力ください。

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