◆慢性肺疾患 COPDについて
岡山市医師会
慢性肺疾患COPDは、おもに喫煙が原因で、息切れ・咳が主な症状でゆるやかに進行します。
2023年COPDは、世界での死因の第4位で重大な疾病です。日本の40歳以上の患者数は530万人で男性は全体の25.4%、女性は7.7%です。年間死亡数1万8,523人、肺癌になる確率は5倍と言われています。喉頭癌、肝臓癌、口腔・咽頭癌、食道癌の原因となります。
たばこに含まれる物質が不完全燃焼することによって約5,300種類の化学物質が生じ、この中に約70種類の発癌性物質が含まれます。肺・血液から全身に運ばれ、DNAを傷害し発癌の原因となります。本人だけでなく、周りの人にも肺癌などの健康被害を及ぼします(受動喫煙)。また、骨格筋機能障害、心・血管疾患、骨粗鬆症、抑うつ症、糖尿病等も合併します。慢性的な低酸素血症により認知機能障害の原因となります。
1994年より禁煙治療がはじまりました。ずっと楽にそして確実に禁煙できる方法です。苦しまれた患者様を数多く治療し看取ってきました。喫煙しないこと、喫煙している方もいち早く禁煙していただきたいと心より願っております。
参照文献:国民生活基礎調査、がん情報サービス、日本生活習慣病予防協会など
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