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ええとこいっぱい 津山自慢(34)

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岡山県津山市

津山の人・物・技術など、明日誰かに自慢したくなる津山のいいところを紹介します

■地域の文化を後世につなぐ 田熊回り舞台国指定50周年記念事業実行委員会
田熊八幡神社の境内にある「田熊の舞台」。国の重要有形民俗文化財に指定され今年で50年になります。かつて行われていた農村歌舞伎を後世に引き継ぐため「広野子ども歌舞伎」を立ち上げた実行委員会の皆さんに、舞台の歴史や文化の継承について話を聞きました。

◇盛んだった農村歌舞伎
農業が生活の中心だった時代、地域の人たちが演じる芝居は最大の娯楽でした。神社境内には舞台が建てられ、地域に住む人たちは芝居を鑑賞したり、自分たちも演じたりして楽しんでいました。田熊の舞台は、そうした中で明治4年(1871)に建てられた本格的な歌舞伎舞台です。
直径4メートルの回り舞台を備えていて、背景の壁をくり抜いた窓から見える山々や、木立の緑を舞台背景として利用するなど、地域の特徴を活かした造りとなっています。
しかし、時が経つにつれて他の娯楽が増え、歌舞伎を楽しむ人も減っていきました。数年に一度は地域の青年部や消防団が中心となって公演していましたが、平成17年を最後に途絶えていました。

◇地域文化の継承のため
このままでは農村歌舞伎の文化が消滅してしまうと危機感を抱いていました。
この地域には全国的にも珍しい利用可能な回り舞台があり、当時役者や囃子方(はやしかた)(演奏者)を務めていた人がまだ残っています。さらに今年は国の文化財指定50周年。地域の文化を後世に引き継ぐ最後のチャンスだと思い「広野子ども歌舞伎」の立ち上げを決めました。
十数年ぶりの復活で、子どもたちが興味を持ってくれるかなど多くの不安がありました。始まってみると、地域や小学校、横仙歌舞伎の皆さんなどの支えもあり、盛り上がりを感じています。
広野こども歌舞伎には、広野小学校2~6年生の15人が集まってくれました。子どもたちは、秋の公演に向け、せりふを一生懸命覚えながら稽古に励んでいます。

◇主体は子どもたち
子どもたちにはとにかく楽しんでもらいたいです。また来年も歌舞伎をしたいと思えるのが一番。この子ども歌舞伎をきっかけに、大人になった子どもたちが「今年も歌舞伎をやろう」と、次の世代につないでいくような未来になれば嬉しいです。

■国の重文「田熊回り舞台」50周年記念祝賀の宴
日時:10月21日(土)午後0時30分~4時
場所:田熊八幡神社(田熊2384)
内容:広野子ども歌舞伎、横仙子ども歌舞伎、太鼓演奏、日本舞踊、餅投げなど

問合せ:広野公民館
【電話】29-0380

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