津山の人・物・技術など、明日誰かに自慢したくなる津山のいいところを紹介します
■世界マスターズ水泳選手権2023九州大会2種目でメダルを獲得
・土井 美智江さん(大谷)
60歳からマスターズ水泳に挑戦し、平成21年までに世界新記録を4度更新。しばらく水泳を離れていたが、令和3年に練習を再開。8月の世界マスターズ水泳選手権で、80~84歳区分バタフライで1位、自由形で3位に入賞。80歳。
◇水泳との出会い
小・中学生のころは学校にプールがなく、夏休みに友だちと吉井川へ水遊びに行くなどして、水との触れ合いを楽しんでいました。クロールやバタフライなどの正しい泳ぎ方を教わったのは、高校生になってからです。高校では水泳部で練習を重ね、インターハイや国体に出場することができました。高校教諭として働き始めてからは、水泳部の顧問として生徒たちを指導していました。
退職後、以前から興味があったマスターズ水泳の大会への挑戦を始めました。ある大会で思いがけず良い記録が出て、スポーツクラブのコーチに声を掛けられ、週2回、岡山市で練習するようになりました。一緒に大会に出場する仲間も増え、現地でおいしいものを食べるなど楽しみながら、気負わずに泳げたことが、その後の世界記録の更新につながったのだと思います。
◇手術からの再挑戦
夫の介護のため、平成21年ごろから水泳を離れていました。約13年の介護生活を終えた時、右ひざ関節の変形が進んでおり、人工関節を入れる手術を受けました。事前に医師から筋力が落ちると聞いていて、左足に比べすっかり細くなった右足に不安を覚えました。
手術したからには自分の足で歩き続けたいと、退院後すぐにプールでリハビリを始めました。さらに体力を付けるため、山登りも取り入れ、久米市民プールレインボー(中北下)での週2回のレッスンなどを組み合わせ、昨年から再び大会に出場するようになりました。
今年は世界マスターズ水泳選手権が日本で開催されると知り、さらに練習に励みました。まさか1位になれると思っておらず、驚きました。マスターズ出場20年目、80歳という節目で良い記録が出せてとてもうれしいです。
◇健康のために続けたい
水泳は全身を使い、体への負担も少なく、健康づくりにとても良いと感じています。マスターズの大会には、わたしより高齢の選手も出場しています。今後も健康のために、無理はせず、マイペースで続けていきたいです。
また、水泳は何歳からでも始めることができます。たくさんの人が気軽にプールを使い、元気に過ごせるようになってほしいです。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>