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SDGs未来都市にしあわくら 村の未来を創る、考える第33話

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岡山県西粟倉村

■循環型の社会形成に向けて
今月はオランダの事例、循環型経済(サーキュラーエコノミー)とその具体例についてご紹介します。

循環型経済とは、商品の企画・生産の段階から最終的な資源廃棄の可能性をなくし、社会の中で常に資源が循環する経済システムのことです(下図)。例えば、再生利用が可能な材料を使用した製品の普及、物を所有ではなく共有する仕組み等があります。そもそも、開発の段階でその原材料は本当に必要なのか、新規の原材料使用量を減らすことができないのか、といった「リデュース」(※1)の観点から検討を行うことが多いです。

そのオランダの実践例として、2つ紹介します。1つ目は、「インストック」というレストランです。ここでは、地域のスーパー等から毎日出る廃棄食品を調達することで、比較的安価な価格帯でランチ・ディナーを調理・提供しています。廃棄食品は毎日変わるため同じメニューはなく、日々シェフたちの創造力が問われています。
2つ目は、利用者が個人で修理できるスマートフォン、「フェアフォン」についてです。スマートフォンに使われる鉱物は希少性が高く、鉱物をめぐる紛争も世界では起こり続けています。このフェアフォンは、個人で部品を購入し修繕することで、古いカメラやマイクなどパーツごとに新しくできたり、より地球環境の循環や人権に対して強く意識した商品の開発が行われています。
しかし、オランダだけでなく循環を意識した文化を抱いている地域は日本にも多く存在します。西粟倉村でも、林業分野で循環を意識した「百年の森林構想」が行われてきました。比較する視点も持ちつつ、より「循環型経済」というものを意識して少し考えてみませんか。
※1 リデュース…環境負荷や廃棄物の発生を抑制するために無駄・非効率的・必要以上な消費・生産を抑制あるいは行わないこと。
参考文献:『サーキュラーエコノミー実践』安居昭博著
(地方創生推進室 萩森)

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