▽秋山さんにとって地域の人々の交流とは
「森々燦々(しんしんさんさん)」や「よりみち」など、地域の人々とたくさん交流していることが分かりました。秋山さんにとって地域の人との交流することはどういうことなのかうかがいました。
―私の場合は交流というより、純粋にいろんな方の人生のお話や、その方が今どのような見方でこのセカイを見ているのかを聞くのが好きなだけだったりします。そしてそんな好奇心を受け入れてくれる西粟倉の地域性や人の温かさは、何よりもこの5年間で私がこの村を好きだなあと思ってきた理由の一つです。あわくら会館の近くを歩いていると様々な世代の方と挨拶することがあるのですが、なんとなく誰かとこうして挨拶を重ねただけで自分にとっては孤独を感じない理由になっているのではないだろうかと思ったりもします。そして、森々燦々の企画が無事に実行できたのも、ひとえに実行委員として集まってくださった村の有志のメンバーや賛同いただきたい村内企業、ボランティアの皆さんのお力があったからです。よりみちの設計を任せていただけたことも利用者の方としっかり対話させていただけたことも、これまでの地域の方々との交流があったからこそだととても感謝しています。
自分に言い聞かせている言葉ではあるのですが人と「つながること・つなげること」がゴールではなく、「つながった先に自分が何を行動するか」が大切だと思うので、これからもまずは自分自身が「こうなったらいいな」と思ったアイデアは行動としてこのセカイに表現していこうと思います。
▽協力隊任期後の活動について
―何よりまず、協力隊として移住してきて5年間、たくさんの地域の方に助けていただきました。本当に、本当にありがとうございました。今後については、具体的なところでは空き家問題の解決に向けて住宅や空き家の相談窓口設立や流通の仕組みを考えること、大学などと地域の居場所や孤独に関する研究を行なうこと、などを予定しています。そのほかにも生物や自然と人の居場所についていろいろ試してみたりしたと思っています。私の原動力は、いろんな人と会話して出た何気ない一言や思い、アイデア、といったものと私の中のアイデアがつながって、自分にとっても新しい仮説が立った時の好奇心です。だからこそ、またぜひ今後ともご相談でもそうでなくとも気軽に声をかけていただきたいですし、面白そうな集まりがありましたらぜひお声掛けいただけたら嬉しいです。
▽今後の協力隊について
11月号と12月号で村の協力隊について紹介しました。最後に、役場で協力隊の担当している萩森惇実さんに、今後の地域おこし協力隊についてお話を聞きました。
―協力隊制度を活用して移住してくる皆さんは、西粟倉村を単なる地方移住先としてではなく、明確な想いや成し遂げたい目標を持って選んでいると強く感じています。
その中、秋山さんのように普段の業務範囲を超えて、自分のスキルを活かして地域に貢献する取り組みは珍しく、その姿は他の移住者にとっても刺激となっています。
今年度役場では、各区長からの「移住」関連課題の聞き取りを行い、地域側の相談役を整備することで、協力隊員の村での生活支援体制を強化しました。
協力隊員や村内事業者だけでなく、地域住民全体で連携し、共により良い西粟倉村の実現に向けて取り組んでいきましょう。今後ともご協力よろしくお願いいたします。
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