■美術館だより(高梁市歴史美術館)
◇常設展『たかはしの歴史と美術/山田方谷の生涯』
期間:12月16日(土)~令和6年2月12日(月・祝)
高梁市歴史美術館では現在常設展を開催しています。高梁市の幅広い歴史や文化をご紹介する「たかはしの歴史と美術」、実物資料からその業績を振り返る「山田方谷の生涯」の2本立てとなっており、幅広く奥深い高梁市の歴史を知っていただける内容となっています。
◇展示紹介「金銅(こんどう)阿弥陀(あみだ)三尊(さんぞん)懸仏(かけぼとけ)」
長建寺(ちょうけんじ)所蔵 歴史美術館寄託(岡山県指定重要文化財)
・懸仏とは?
円形の銅板に立体的な仏像を貼り付けたもので、平安時代後期から江戸時代まで盛んにつくられました。鏡の表面に神仏を線刻(せんこく)した鏡像から発展したとされています。
備中町布賀の長建寺に伝わるこの懸仏は、木板に金銅の板金を打ち付け、同じく金銅板金を打ち出した阿弥陀三尊(上から観音菩薩(かんのんぼさつ)、阿弥陀如来(あみだにょらい)、勢至菩薩(せいしぼさつ))が取り付けられています。裏面の墨書銘から、永正(えいしょう)18年(1521)6月吉日に菖蒲(しょうぶ)城主の平川長門守(ながとのかみ)経貞が願主となって奉納されたことがわかります。大きさは直径約61cmで、同時期の一般的な懸仏に比べ大型です。制作年代もはっきりしており、室町時代に作られた懸仏の作例の基準となり得る貴重なものです。
■各施設の展示一覧
※開館日や開館時間が変わる可能性があります。
入館無料の対象:市内在住の小・中学生(学校休業日に利用する場合)/障害者手帳を持つ人と介助者1人/市内在住の65歳以上(成羽美術館は対象外)
問合せ:常設のみの施設
山田方谷記念館【電話】22-1479
景年記念館【電話】21-1516(社会教育課)
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