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自治体の皆さまへ

石田市長が所信表明

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岡山県高梁市

■「市民が幸せを実感できるまちへ」新しい高梁を
令和6年12月の定例市議会で石田市長が就任後初の所信表明を行い、就任当初から掲げていた市政運営に関する4つの軸をもとに、今後の取り組みや展望などを述べました。

(以下、所信全文)私にとって市長就任後、初めての定例会でありますので、今後の市政を運営するにあたりまして、所信の一端を述べさせていただき、市民の皆様と市議会議員各位のご理解とご協力をお願いしたいと思います。
先の高梁市長選挙において、「新しい風を市民とともに」をスローガンとして活動させていただきました。市民の皆様から温かいご支援をいただき、市政運営を担わせていただくこととなりました。今この議場に立ち、改めて故郷高梁市を未来に継承していかなければならない重責を強く感じるとともに、一歩ずつしっかりと進めていくというこういう決意を新たにしているところであります。
私が政治を志すきっかけとなったのは、東日本大震災の復旧活動のボランティアをした時の体験でした。何もかもが地震と津波に破壊され、奪われてしまった被災地に立ち、改めて、住民や地域の復旧復興への願いや取り組みとともに、政治や行政の果たす役割の大きさを認識いたしました。
現在の日本の状況は、人口減少に起因した様々な課題が山積いたしております。そうした中、昨年12月に国立社会保障・人口問題研究所より公表された推計では、2050年には日本の人口は1億400万人余り、東京以外の全ての道府県で人口が減少し、本市では2050年には2020年と比較して、岡山県内で唯一、半分以上の人口が減少して1万4000人程度になるとの内容でした。少子高齢化により、担い手が失われて地域が衰退し、利用されなくなった公共施設が朽ち果てていくのではないか。人口減少が「静かなる有事」と言われる所以であります。
有事にも例えられる状況であるからこそ、私たちはこれから迎えようとする状況を的確にとらえ、課題を明らかにし、少しでも人口減少に歯止めをかけるとともに、今後の人口規模に見合うような見直しをしなければならないと考えています。
まず、はじめに市政運営に対する基本姿勢について4つキーワードを申し上げます。

(1)「市民の声に真摯に耳を傾けること」
「民(たみ)、信(しん)なくんば立たず」と言われますように、政治の基礎となるのは市民との信頼関係です。信頼関係を築くためには、市民の声に真摯に耳を傾けなければなりません。これまでの方法を見直し、また、市長自ら地域に出向いて市民と対話することが必要であると考えます。

(2)「行政組織・職員の意識改革に取り組み、市民サービスを向上させる」
県内では最も急激に進むのではないかと推定されている少子高齢化。これはこれまで市民や自治体が経験したことのない状況です。このような予測困難な時代に対応し、良好な市民サービスを提供していくためには、行政組織の見直しや職員の意識改革が必要であります。職員一人ひとりが、やりがいを持って働くことが、市民の皆様の幸せにつながるものと考えております。

(3)「財政を見直し、持続可能な市民サービスを提供する」
厳しい状況であるからこそ、説明責任を果たし、市民目線で財政の見直しを行わなければならないと考えています。公共施設の見直しや廃止では財政的効果は限定的であります。委託料や指定管理委託料などをはじめとした各種事業を聖域なく精査した上で、今、必要とされている定住対策や子育て支援等の施策の維持拡充を目指します。

(4)「市民が幸せを実感できるまちをつくること」
先ほど述べた施策を行いながら、人口減少対策、農林水産業・商工業・観光振興、都市機能・住宅環境整備、医療・介護・福祉、健康づくり、安心して子どもを育てることのできる環境整備、環境保全、防災対策、教育の充実、文化財の保存と活用、生涯学習やスポーツの振興、そして学園文化都市づくりの取り組み、人権尊重や多文化共生、DXの推進、市民が主体のまちづくりなどに取り組み、最終的に市民が幸せを実感できるまちにしていかなければなりません。
今、高梁市は人口減少、経済活動が縮小しており、さらに、国際的な原材料価格の上昇や、円安による海外からの輸入コストの増加といった要因、また、物価高騰による地域経済の疲弊と、先の見えない不安にさいなまれている状態です。
こうした物価高騰などに起因する市民の生活支援について、国の補正予算を最大限活用し、また新年度予算においても物価高騰対策、少子化対策、子育て支援対策など、あらゆる施策を講じてまいります。
市議会議員の皆様におかれましては、それぞれ得意分野や地域の課題をお持ちのことと思います。議会と執行部はよく車の両輪に例えられますが、輪(わ)が同じ大きさでなければ前進いたしません。私も議員の皆様と情報共有をこころがけ、丁寧な議論をするよう努めてまいります。
高梁市は、人口減少、少子高齢化、そして厳しい財政状況という複合的な課題に直面しています。このような状況下で、停滞感や不透明感を抱く市民は少なくないのではないかと感じています。
これらの問題に対処するためには、市民目線で市政を見つめ直し、新しい視点や柔軟な対応が必要であると考えています。
市民の皆様が「幸せを実感できるまち」となるよう、ぜひ共に新しい時代にふさわしい新しい高梁市をつくっていきましょう。
市民の皆様、議員各位のご理解、ご協力をお願い申し上げ、市長就任にあたっての所信表明といたします。

問合せ:秘書企画課
【電話】21-0201

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