◆市指定有形文化財(彫刻)「阿弥陀如来(あみだにょらい)および脇侍像(わきじぞう)」
天文14(1545)年、黒沢城主であった黒沢豊前守繁道は、赤荻村要津院の第3世であった竹聞洪器和尚に願い出て西光寺を開基(かいき)し、その際に自身が大檀那(おおだんな)となり、奈良仏師の作とされる阿弥陀三尊を寄進したといわれています。さらに西光寺に伝存する「黒沢豊前寄進状」によると、天正元(1573)年、本尊ほかの諸仏を永久に保護しようと、黒沢信道によって寺領3貫200文と宝刀31口が寄進されたことも伝わっています。
この三尊は中尊が阿弥陀如来、脇侍は観音菩薩と勢至菩薩で構成されます。いずれも坐像、ヒノキの寄木造で、蓮華紋などを刻む六角台座に据えられ、新舟形光背(ふながたこうはい)を有し、漆箔仕上げです。
台座や光背が完全な形で保存される、室町時代の三尊一体の像は県内でも類例が少なく、当地方の信仰を知る上で貴重な資料です。
※画像など詳しくは本紙をご覧ください。
所在地:萩荘字中町
指定年月日:昭和51(1976)年6月1日
問合せ:文化財課
【電話】82-2242【FAX】36-1668
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