政府は、令和5年秋の叙勲受章者を発表しました。叙勲は、国家または公共に対して功労のある人に勲章が授与されるものです。
◆瑞宝双光章 教育・保育功労
千葉 修(おさむ)さん 84歳・一関
認定こども園幸町保育園園長。乳幼児保育の需要の高まりを受け、同園の創立準備から携わり、開園後の昭和58年に44歳で保育の世界へ飛び込みました。以来、安全保育の徹底を心掛けながら多様な保育ニーズに応えています。「子供たちの笑い声を聞くのが生きがい」とほほ笑みました。
◆瑞宝双光章 郵政事業功労
菊池幸太郎(こうたろう)さん 74歳・大東
元日本郵政公社職員・特定郵便局長。千葉県の市川郵便局で働いた後帰郷し、数局の郵便局に勤務。摺沢郵便局長は平成14年から約8年間務め、地域に根差した信頼される郵便局の運営に尽力しました。「地域の皆さんと職員のおかげで楽しく働くことができた」と感謝の気持ちを込めました。
◆旭日小綬章 地方自治功労
勝部 修(おさむ)さん 73歳・一関
前一関市長。昭和49年県庁入り。総合雇用対策局長、総合政策室長、企画理事兼県南広域振興局長などを歴任。平成21年の市長選で初当選し、「協働のまちづくり」の推進などに手腕を振るいました。「市長の3期12年が評価されたのだとすれば、非常に光栄なこと」と喜びを語りました。
◆瑞宝単光章 林業業務功労
菊池 建(けん)さん 91歳・大東
元岩手県有林看守員。昭和44年から平成19年までの間、東磐井の森林を担当し、盗伐、侵墾、虫害やごみの不法投棄の巡視などを行い、育林、造林、山火事防止などに努め、森林産業の発展に寄与しました。「活動が認められたことはありがたい。家族の支えのおかげ」と受章を喜びました。
※「菊池 建」の「菊」は環境依存文字のため、置き換えています。正式表記は本紙をご覧ください。
◆旭日単光章 生活衛生功労
松本健樹(けんじゅ)さん 78歳・一関
岩手県興行生活衛生同業組合副理事長。大手映画会社関連企業勤務を経て、市内で唯一となった映画館を半世紀以上にわたり営んでいます。「日常生活とは異なる特別な空間を味わえるのが映画館の魅力。そういう場所を提供できるように努めていきたい」と語っています。
◆瑞宝単光章 消防功労
黒澤照夫(てるお)さん 77歳・花泉
元一関市消防団分団長。昭和43年の入団以来、39年10カ月にわたって団員の資質向上や消防団組織の機能強化に貢献しました。自主防災組織や婦人消防協力隊と連携した防災指導にも努めました。「消防団の活動が認められたことに感謝している。受章は大変名誉なこと」と語りました。
◆瑞宝小綬章 検察官功労
千田 寛(ひろし)さん 70歳・一関
元仙台区検察庁副検事。旧国鉄での勤務後、33歳で検察事務官となり、4年後に副検事選考試験に合格。岩手、宮城両県の区検などで約26年間にわたり、市民生活に関わるあらゆる事件に向き合いました。「単身赴任が多く、支えてくれた家族には気を遣わせた」と振り返りました。
◆瑞宝単光章 消防功労
下川原真(まこと)さん 74歳・大東
元一関市消防団分団長。昭和49年から平成29年までの間、定期的な警鐘警戒活動など、地域の防災力向上に尽力。消防水利事情に詳しく、水利不足地域への防火水槽の整備を推進しました。「さまざまな活動が走馬灯のように思い出される」と43年間の消防団生活を振り返りました。
◆瑞宝単光章 消防功労
那須義二(よしじ)さん 75歳・東山
元一関市消防団分団長。昭和47年から平成25年まで41年間活動。消防精神を次世代へ継承しながら、防火指導や機関運用訓練などにも励み、有事に備えました。「長く消防団活動を続けただけで受章は身に余る光栄であり、協力し合った団員や職場の同僚たちに感謝したい」と話しました。
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