◆県指定有形文化財(考古資料)「懸仏(かけぼとけ)(御正体(みしょうたい))」
懸仏とは、古くは御正体とも呼ばれ、仏像や名号・神像を円盤状に表し、神社・仏寺の内陣(ご神体やご本尊を安置する場所)に懸けたものです。この懸仏は白銅製の円形で、背面には梅花と2羽のスズメが描かれていることから、梅花双雀鏡とも称されます。
平安時代末期の鏡面に、鎌倉時代の聖観音の種子と「敬白/弘安十年六月十五日/河神御正体一面」の文字を蓮華座上に線刻したもので、中央の上辺にはつり下げるための穴が確認できます。
弘安10(1287)年銘は、岩手県の在銘鏡像として、また御正体銘を刻むものとして最古のものです。川の神として祭った珍しい遺物であり、当地方の信仰を知る上で貴重な資料です。
※詳しくは本紙をご覧ください。
所在地:花泉町油島字田郷多
指定年月日:昭和49(1974)年2月15日
問合せ:文化財課
【電話】82-2242【FAX】36-1668
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