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森林整備によるCO2吸収量を販売しています(1)

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岩手県一関市

~一関市市有林J-クレジットプロジェクト始動~
脱炭素のまち いちのせき

総面積の約63%を占める広大な森林を有する本市。市が計画した市有林管理プロジェクトによる二酸化炭素(CO2)吸収量が、国の「J-クレジット制度」の認証を受け、森林吸収系J-クレジットを取得しました。市はJ-クレジットの販売を通じて地域企業の温室効果ガス削減に貢献するとともに、販売益を森林整備に活用してさらに吸収量を増やし、環境と経済が両立した持続可能な社会の実現を目指します。

■J-クレジット制度とは
地球温暖化に起因するとみられる異常気象や自然災害が続き、温室効果ガスの削減が急務となる中、国内における温室効果ガスの排出削減対策、吸収源対策を積極的に推進するため、環境省、経済産業省、農林水産省が運営しているのがJ-クレジット制度です。
国が設置する認証委員会が、省エネ設備や再生可能エネルギーの導入、森林管理などの取り組みにおける温室効果ガスの排出削減量や吸収増加量を「J-クレジット」として認証しています。J-クレジットを取得した企業や団体は、クレジットを販売することができます。
市は、市有林の全面積7179ヘクタールのうち、平成2年以降に施業した889ヘクタールの森林で、令和5~12年度の8年間にわたる森林管理によってJ-クレジットを創出する計画を策定しました。今回は、令和5年度中の間伐などによって増加したCO2吸収量として3801t-CO2を取得し、販売を開始しました。新制度(*)での取得・販売開始は県内自治体では初となります。

■取得したJ-クレジットはどうするの?
市は、取得したJ-クレジットを事業者向けに販売しています。
購入企業は、自社の取り組みだけでは削減できないCO2排出量を、J-クレジットを購入することで埋め合わせるカーボン・オフセットを実行できます。また、J-クレジットの購入は、森林によるCO2の吸収につながることから、地球温暖化防止対策に貢献している姿勢をアピールし、自社のブランディングや製品・サービスの差別化に活用することもできます。

■J-クレジットの販売収入はどうするの?
森林や林業、木材を通じたCO2の吸収量増加や排出削減につながる次のような取り組みの資金として活用します。

▽森林整備 
伐採跡地に植林を進めて生育旺盛な若木を増やしたり、間伐によって残した木の成長を促進させたりして、CO2吸収量を増加させます。森林整備により温暖化防止機能や森林の持つ環境機能の発揮を図ります。

▽担い手の確保・育成
林業の担い手確保策の実施や、個人で身近な森林の手入れを自ら行い、山に木を残しながら行う間伐により、持続的な収入を得ていく自伐型林業者の育成を進めます。

▽木材利用の促進
市産材の利用促進と木材産業の活性化を図るため、市産材を使用して住宅などを新築や増改築した場合に、施工業者に補助金を交付しています。市産材の地産地消を進めることは、長期にわたる炭素固定と流通過程における温室効果ガス排出削減につながります。

■J-クレジットはどこで購入できるの? 
左記申し込みフォームから直接申し込むほか、本市とJ-クレジットの紹介販売業務に関する契約を締結した岩手銀行、東北銀行、一関信用金庫、北日本銀行を通じてJ-クレジットの購入申し込みができます。
市は、令和3年2月に「2050年二酸化炭素排出実質ゼロを目指す」ことを宣言しています。持続可能な未来を実現するため、この取り組みに共感し、購入を希望する企業を募集しています。
※詳しくは本紙をご覧ください。

問合せ:本庁林政推進課
【電話】21-8195

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